共産党は都議会与党になるのだろうか 支援する蓮舫氏の出馬に…国民民主・榛葉幹事長、連携する人が都知事では困る?
【ニュース裏表 平井文夫】 東京都知事選(7月7日投開票)で、無所属での立候補の意向を表明した立憲民主党の蓮舫参院議員が、共産党の支援を受けるとみられることについて、国民民主党の榛葉賀津也幹事長が5月31日、「共産党と連携する人が東京の知事では困る」と述べた。 筆者も、蓮舫氏が同29日、都議会の共産党控室を訪れた映像を見たのだが、何度もお辞儀をしながら、「ぜひ、一緒に明るい温かな東京をつくらせていただきたい」とあいさつし、大山とも子都議団長から花束を受け取っている姿を見て少し驚いた。 共産党の田村智子委員長は同29日、「蓮舫さんを全力で応援する。都政を変え、国政を大きく転換する流れを東京から全国へ広げていきたい」と、「蓮舫支援」を明らかにしている。 国民民主党の玉木雄一郎代表が「一般的に言って、支援いただいた政党の影響を当選後も受けるのは当然だ」と指摘しているように、蓮舫都知事誕生の場合、「共産党の影響を受ける都政」が行われることになるのだろうか。 立憲民主党はこれまで国政選挙で共産党との選挙協力を行ってきたが、2021年の衆院選で小選挙区では議席は増やしたものの比例では減らし、トータルではマイナスとなったため、当時の枝野幸男代表が引責辞任した。共産党も議席を減らした。 この時は、「共産党の政権参加」が具体的に議論されたために、有権者が「引いて」しまったものとみられる。その後、立憲民主党は共産党との連携に慎重になっていたのだが、今年4月の衆院3補選では、3選挙区とも共産党の支援を受けて3戦全勝したので、次期総選挙でどうするのか注目されている。 もし立憲民主党と共産党が全国レベルでタッグを組むなら、21年と同じこと、すなわち「共産党の政権参加」が具体的になると有権者は「引く」ということが起きるのだろうか。 蓮舫氏は出馬会見で、「自民党政権の延命に手を貸す小池都政をリセットする」と述べたが、「どの政党の支援を受けるのか」との質問に対しては、「広範な都民の支援を受ける」「反自民、非小池、オール東京」などと述べるにとどまり、共産党を含む具体的な政党名は口にしなかった。 SNS上では、共産党の支持者と思われる人が「蓮舫さんが知事になったら共産党は都議会与党だ」と投稿していた。
蓮舫氏は共産党の支援を受けるのか、共産党と政策協議をするのか、そして、もし蓮舫氏が勝ったら共産党は都議会与党になるのか。次の会見は公約を発表する場になると思うが、その時にはこうした疑問への答えを、ぜひ明らかにしてほしいと思う。 (フジテレビ特別解説委員・平井文夫)