【インタビュー】スティーブ・カーHCが語るアメリカ代表でのパリ五輪優勝とウォリアーズの今後|NBA
――ステフやドレイモンドがいれば勝つ機会は増えるのか、それとも彼らにとって勝利は義務なのか?
この球団がドレイモンドとステフを失望させたことはない。ジョー・レイコブの名誉のために言うが、彼は素晴らしいチームにしようと毎年あらゆる資金を投じてきた。ステフとドレイモンドを中心にしてきたロスターについて、彼らはこれ以上求められなかったと言うだろう。
――ラグジュアリータックス(ぜいたく税)の制限に関して、労使協定において構造的にリーグがどれほど「障害」をもうけても?
そうだね。これが現在の労使協定で最も難しい障害だ。我々のフロントオフィスはこの夏、フェンスを乗り越えてスター選手を獲得しようとした。実現しなかった。だが、それはOKだ。我々はカイル・アンダーソン、ディアンソニー・メルトン、バディー・ヒールドを加えた良い夏を過ごした。彼らはみんな良い選手たちだ。だから、(トレイス)ジャクソン・デイビス、(ジョナサン)クミンガ、(モーゼス)ムーディー、(ブランディン)ポジェムスキーといった若い選手たちに彼らを加え、層が厚いチームだと感じている。これからまとめていかなければいけない。 でも、私はキャンプでの競争が好きなんだ。「仕事はあるんだ。稼いでこいよ!」と言えるのがね。それが良いキャンプとし、良いシーズンにもなっていくと思う。
――若手が意識して責任を負っているのか、どうやって分かるのか?
選手はみんな唯一無二だ。プレイも、個性も、フィット感もね。それぞれが異なる。各々が異なるペースでやってきた。誰が前にいるかに応じて機会もそれぞれ異なる。我々はみんな大好きだよ。
――シーズンごとの特定の野心やロスターの様相に応じて、レギュラーシーズンに臨むアプローチは変わるのか?
変わるよ。2019-2020シーズンはリーグ最低成績だった。ステフとクレイが不在で、ケビン(デュラント)、ショーン・リビングストン、アンドレ・イグダーラを失った。期待という点で、あのシーズンはアプローチが違った。 どういうアプローチかが自分の価値となる。日々で何を大事にするか。プロセスは同じだ。しかし、心構えは変わる。選手が競い、ベストを尽くそうとしているのが分かっていれば、5連敗してもクリップボードを投げたりしない。続けさせ、目標を変えていかなければならない。あの時の我々の目標は育成だった。健康を取り戻した時にもっと良くなり、素晴らしいチームに戻らなければいけなかった。あのシーズンが2022年の優勝に役立ったんだ。 ジョーダン(プール)はルーキーイヤーだった。彼にとってはタフなシーズンだったよ。だが、彼は働き、働き、働いた。そして2年後、ファイナルでキーマンのひとりになったんだ。
Steve Aschburner、NBA.com(翻訳:坂東実藍 Miran Bando)