「要求定義」から自宅リノベを始めてみた。建築家とアイデアふくらみ想像以上の仕上がりに!【後悔しないマンションリノベのコツ】
「要求定義」にプロの発想が加わり、想像以上の仕上がりに
リノベーションにあたり、はじめに松薗さんが着手したのが「住まいの要求定義(※)」。日ごろ、UXリサーチャーとしてサービスを開発する際に行うプロセスを、家づくりに取り入れました。 ※要求定義……システム開発プロジェクトにおいて、システムを通して何を実現したいのかを分かりやすくまとめていくプロセス
松薗「先に良い物件が見つかって、申し込みをしたのと同時に、建築家さんにお渡しするための要求定義をまとめました。リノベで実現したいことや、私とパートナーのライフスタイル、各部屋の詳細なプランも全て書き出して。文字だけでなく具体的な間取りを描いてみたり、イメージボードを作成してみたりと、私たちのやりたいことがなるべく正確に伝わるように心がけました。普段の仕事でやっているのと同じようなことですね」
具体的な間取りのイメージや、各部屋の雰囲気、素材のイメージ、求める機能なども細かくまとめている。
なお、要求定義をまとめた時点で設計を依頼する建築家は確定しておらず、坂田さんのほか大手のリノベ専門会社を含めた複数の候補がいたそう。最終的に知人に紹介された坂田さんを選んだ決め手は、松薗さんの要求をそのまま受け取るのではなく、要求定義をふまえつつ、プロの視点で思いもよらない提案を打ち返してくれたことだったといいます。 松薗「UXデザインの仕事でも、ユーザーの要求をそっくりそのまま受け取って形にすることはありません。そこにプロの知見や発想が加わるからこそ、よりよいサービスやプロダクトが生まれます。坂田さんやmarieさんも、私の要望をいったん受け止め、自分のなかで解釈したうえで魅力的なアイデアをいくつも出してくれました。このお二人となら私たちが求める暮らしを叶えつつ、想像を超えるような面白い家をつくれるんじゃないかと思いましたね」 坂田「施主さんは自分のライフスタイルを最も理解していて、僕らは常に家のことを考えている。その両者がお互いに意見やアイデアをすり合わせることで、最適解にたどり着けると思っています。美帆さんは家づくりに対して確固たる意志や要望をお持ちでありながら、僕らなりの解釈やアイデアも柔軟に受け止めて、面白がってくれました。本当にやりやすかったですし、楽しく取り組むことができましたね」
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