柴山首相補佐官が会見(全文1)GDPマイナス成長でも緩やかな回復基調
首相補佐官の柴山昌彦氏が24日午後0時半から東京の外国特派員協会で会見した。今年に入り、株価下落や円高傾向が続く中、『新三本の矢』や『TPP問題』について語った。 【中継録画】アベノミクスは? TPPは? 柴山首相補佐官が会見
国家安全保障に関する政策、選挙制度の話は差し控えたい
柴山:皆さんこんにちは。ただいま、マイク大丈夫ですか、過分のご紹介をいただきました、柴山昌彦と申します。実は、この日本、外国特派員協会でお話をするのは今日が初めてではございませんで、いま、ご紹介をいただいたとおり、私、法務委員会の出身でもありますけども、弁護士出身議員として、今の成長戦略の1つの柱であるコーポレートガバナンスの改革についてずっと関わってきまして、民主党の大久保議員と実はこの席でいろいろとお互いディスカッションをさせていただいたことがございます。 で、私の主な担当業務はご紹介をいただいたとおり、重要な国家安全保障に関する政策、あるいは選挙制度ということなんですけれども、ご案内のとおりいま、首相官邸では国家安全保障会議の法定メンバーとして北朝鮮問題、あるいは南シナ海等の問題について、かなり機微にわたる議論にいま、参画をさせていただいておりますし、また一方の選挙制度につきましては、これはもうご案内のとおり、自民党の中でも衆議院制度改革等について大変ないま、議論が行われている最中ということでもありますので、本来の主担務ではありますけれども、これらについて、ちょっとこの場でお話をさせていただくことは遠慮したいというように思います。
1次QEの実質成長率マイナスでも、緩やかな回復基調
今日お話をさせていただこうと思うのは、経済問題、そしていわゆる新3本の矢、1億総活躍、それからTPPなどの問題についてでございます。ご紹介をいただいたとおり、私はこの首相補佐官を拝命する直前に、自民党の財務金融部会長というポジションにありまして、カウンターパートは財務省、あるいは金融庁でもありましたし、その中で月例経済報告等についてもさまざまな形で検証作業には携わらせていただきましたので、この経済問題等についてもいま、大変大きな関心を持って見ているところであります。 そこで、まず皮切りに申し上げたいのは、今度の12月期の1次QEの実質成長率。2四半期ぶりにマイナスとなってしまったわけなんですけれども、景気は緩やかな回復基調から局面が変わっているのではないか。いろいろな方がそうおっしゃいますので、それについてまず冒頭、コメントをさせていただければと思います。 政府としては企業収益、あるいは雇用、また所得環境の改善、これは続いているということから、判断としてはこのところ一部に弱い動きもあるものの、緩やかな回復基調にあるということをずっと申し上げてきたというように思います。マイナス成長の背景としては、まずは記録的な暖冬。それから最近の収益や雇用所得環境についても、12月期の企業収益は引き続き高い水準になる見込みですし、また雇用者報酬、実質ですけれども、前期比プラス0.2%、前年同期比でもプラス1.8%、有効求人倍率は1.27倍と24年ぶりの水準となっているなど、やはりファンダメンタルズは良好であるということで、今回の数字をもってしてもその判断に変化があるというふうには考えておりません。