駅弁の和牛ハンバーグをより美味しく! 山梨の駅弁屋さんのひと工夫とは?
【ライター望月の駅弁膝栗毛】 「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。 【写真全7枚】パッケージはちょっぴりレトロな洋食屋さんをイメージさせるデザイン
肉を使った駅弁は、駅弁の基本「冷めても美味しい」を実現するために、各駅弁業者ではさまざまな努力をしています。この秋、ハンバーグの新作駅弁を出した山梨の駅弁屋さんは、特産の山梨県産赤ワインをデミグラスソースに使いながら、ひき肉にひと工夫することで、冷めても美味しいハンバーグに挑戦しました。早速、八ヶ岳の麓・小淵沢へ足を伸ばして、秋の風を感じながら、新作駅弁を買い求めてみました。
八ヶ岳の山並みをあとに、首都圏と信州を結ぶ特急「あずさ」が山を駆け下りてきました。カラッとした陽気が続く秋は、中央本線を走る特急列車の車窓に広がる山並みが美しい時期ですが、少しかすみ気味なのは、まだまだ気温が高めだからでしょうか。列車内には、秋の山歩きを楽しもうと登山の格好をした人たちも多数。途中の小淵沢駅で、小海線の高原列車に乗り換えていく様子を眺めると、自然と旅情が感じられるものです。
今回は、小淵沢駅で途中下車して、久しぶりに「三峰の丘」まで歩いてみることにしました。「三峰の丘」とは、日本三大巨峰である富士山、南アルプスの北岳、北アルプスの奥穂高岳が一望できるスポットで、小淵沢駅から徒歩30分くらい。途中には昭和60(1985)年、近くの三分一湧水とともに「八ヶ岳南麓高原湧水群」として環境省・名水百選に認定された大滝湧水公園があります。ちょうど公園の木々が、紅葉真っ盛りでした。
そんな小淵沢の玄関口・小淵沢駅1階の「MASAICHI本店」で手に取ったのは、丸政が10月1日に発売した新作駅弁「甲州ワインハンバーグ弁当」(1500円)です。パッケージには、ワイングラスと共にちょっぴりレトロな洋食屋さんをイメージさせるデザインが施され、食欲をそそってくれます。丸政によると、ワインご飯の美味しさを保つため、駅売店では、ボックスタイプの容器全体をビニールパッケージした形で販売しているということです。