娘の結婚式に「50万円」の援助は少ないですか? あまり余裕がないのですが、ほかの家庭ではもっと多額の援助をしているのでしょうか? せめて「非課税」にできればと思っています
結婚式は人生の一大イベントの1つなので、自分の子どものために援助を考えている人も多いと思います。しかし、ローンの返済や老後資金の準備など自分のためのお金も必要なので高額な援助が難しく悩んでしまうケースもあるでしょう。それでは、親からの結婚資金の援助はいくらが平均なのでしょうか? ▼子ども名義の口座に「月3万円」ずつ入金してるけど、将来口座を渡すときに「贈与税」はかかるの? 非課税にすることは可能? そこで本記事では、結婚資金の平均や親からの結婚資金の援助の平均額について紹介していきます。また、結婚資金を渡す際の注意点についても解説するので参考にしてください。
結婚費用の総額は平均415万円
ゼクシィの「ゼクシィ結婚トレンド調査2023」によると、結婚費用の総額(全国推計値)は415万7000円です。これは、婚約や結納、挙式、新婚旅行といった結婚に関係する費用の合計額となっています。結婚費用の総額のうち、挙式や披露宴、ウエディングパーティーの総額は平均で327万1000円と、新郎新婦にとっては大きな出費となります。 一方、披露宴やウエディングパーティーのご祝儀の平均は総額で197万8000円です。前述の327万1000円からご祝儀分を差し引いても、自己負担は129万3000円になります。挙式等の自己負担だけでも平均で約130万円かかることが分かります。
親の援助の平均はいくら?
では、親からの援助の平均について見ていきましょう。ゼクシィの調査によると、親からの援助の平均は163万7000円(全国推計値)です。価格分布を見てみると、100万円から200万円未満が39.8%でもっとも多くなっています。 事例のように50万円の援助は平均よりは少ないかもしれませんが、100万円未満の援助も20.8%と割合は多いので心配する必要はありません。ご自身のできる範囲で援助をするとよいでしょう。
結婚資金も渡し方には注意!
結婚資金の援助も、子からすると個人から財産を受け取ることになるため「贈与」にあたります。そのため、場合によっては贈与税の対象となるので注意が必要です。 贈与税は、基礎控除が年間で110万円となっているので、110万円を超えた部分については贈与税の対象となります。事例のように50万円を親が援助する場合は、基礎控除以内の贈与になるので贈与税の対象となりません。 親の援助の平均額163万7000円を渡す場合は、53万7000円が贈与税の対象となります。しかし、結婚資金は非課税となる制度があります。それが「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」です。 この制度は金融機関に専用の口座を開設し、そこに親が一括して資金を入金します。そして、結婚や子育てに関する出費が分かる領収書などを提出することで、子が入金している資金を引き出せる仕組みです。 制度の利用には要件を満たす必要がありますが、結婚資金の場合は300万円までこの制度を使うことで非課税で贈与ができます。もっとも、結婚や子育てに関わる費用であっても非課税となる項目と非課税とならない項目があるので注意してください。
結婚資金の援助は自身のできる範囲でしてみましょう
結婚資金において、新郎新婦の自己負担を軽減するために援助をしたいと考えていても、家計の事情で高額な援助が難しい場合もあると思います。しかし、援助額が平均以下であったとしても問題ありません。自身でできる範囲で援助をすればよいのではないでしょうか。 これに対して援助の金額が多くなる場合は、贈与税の対象となる場合があります。まずは贈与税の対象となるか確認してみましょう。 出典 ゼクシィ ゼクシィ結婚トレンド調査 2023 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部