日本や欧州の「ユニクロ」好調、ファストリが24年8月期の営業利益予想を4750億円に上方修正
ユニクロ中国の潘寧CEOが登場「中国大陸でも個店経営・全員経営へ変革 28年に売上収益1兆円、将来3兆円・3000店舗を目指す」
11日の会見には、ファーストリテイリング グループ上席執行役員でユニクログレーターチャイナの潘寧(パン・ニン)CEOも登壇。「中国大陸はグループの成長の柱。現在の市場シェアはわずか2%。成長ポテンシャルは大きい。これまでチェーンストア展開で効率経営してきたが、個店経営への改革を推進し、新たな成長ステージに押し上げる」として、「出店戦略の転換」「店舗とEコマースのさらなる融合」「地域特性に合った商品構成の強化」「経営人材の育成と創出」の4つの柱からなる中国大陸での変革プランを説明した。
特にショッピングモール間の競争で集客力や売上げに大きな格差が出ている状況を修正するため、移設や売り場面積拡大などスクラップ&ビルドを強化する。今後も80店舗を目標に、毎年50店舗を出店する。ライブコマースも強化し、リアル店舗とECをともに直営展開している自社の強みをさらに磨いていく。
潘CEOは「2028年8月期に売上収益1兆円を達成し、次に売上収益3兆円を目指す。将来的には店舗網を3000店舗に広げる。個店経営・全員経営を実践し、グレーターチャイナで最も必要とされるブランドになる」と決意を語った。なお、2023年8月期のグレーターチャイナの売上収益は6202億円(前期比15.2%増)、営業利益1043億円(同25.0%増)だった。
国内ユニクロも大幅増収増益、実需とマーケティングの打ち出しがマッチ
話題性の創出が課題となっていた国内ユニクロは、実需とマーケティングの打ち出しがマッチしたことで夏物コア商品の販売が好調で、第3四半期(24年3~5月)の3ヵ月の売上収益が2369億円(同10.4%増)と2ケタ増収となった。既存店の客数は0.2%増、客単価は8.9%増だった。気温が高く推移し、キャンペーンで打ち出したTシャツ、ブラトップ、ウルトラストレッチ素材のボトムスの販売が好調。ゴールデンウィーク商戦や40周年感謝祭が大盛況となった。