ウィーワークにアダム・ニューマン氏が買い戻し提案、760億円超
(ブルームバーグ): 経営再建中のシェアオフィス大手、米ウィーワークの共同創業者アダム・ニューマン氏と複数のパートナーが、同社を5億ドル(約760億円)超で買い戻す案を提示した。ニューマン氏にとっては、ウィーワーク支配権の取り戻しに一歩近づく。
ブルームバーグ・ニュースは先月、ニューマン氏と同氏が設立した不動産関連企業がウィーワーク向けに資金調達パッケージをまとめていると報じていた。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、ニューマン氏が5億ドル超でかつて経営していたウィーワークを買い取る案を示したと関係者の話として25日伝えた。
破綻のウィーワーク、共同創業者がサード・ポイントと買収案検討
ニューマン氏の不動産企業、フローの担当者は「ウィーワークとそのアドバイザーにも知られている6社ほどの金融パートナーから成る連合が2週間前、WSJの報道を大幅に上回る金額で買収する可能性を提示した」と説明した。
ウィーワークの企業価値はピーク時には470億ドルに達していたが、目指していた2019年に上場できなかったことで急減。ニューマン氏もこの年に最高経営責任者(CEO)辞任を余儀なくされていた。
WSJは、ニューマン氏がウィーワークの買収資金をどのように調達するかは現時点で明らかになっていないと伝えていた。
昨年11月に米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したウィーワークは電子メールで配布した発表資料で、「財務的に強力かつ収益性の高い企業」として、第2四半期に再建プロセスから脱却することに引き続き注力していると説明。
「ウィーワークは並外れた企業であり、第三者から定期的に関心を示されても驚かない」とした上で、「当社の取締役会とアドバイザーは自社にとって最善の長期的利益のために常に行動するよう、通常の過程でこうした打診を検討する」と明らかにした。
原題:Neumann Offers to Buy Back WeWork for More Than $500 Million(抜粋)