フリーマン劇的逆転サヨナラ 喜びすら忘れた大谷翔平の表情
カンビンこと菅敏(すが・さとし)です。ユニホームの色をブルーに変えた大谷翔平さんを追いかけ、今年も米国に戻って参りました。パワー全開、スマイル満開の姿をファインダー越しに見られる幸せをかみしめつつ、今シーズンも撮りまくります。このコラムでは、クスッと笑える写真や、旅で起こる楽しいエピソードなどもご紹介しますので、どうぞよろしくお願いします。 【写真】フリーマンの劇的なサヨナラ満塁本塁打。放心したように見つめる大谷翔平(中央) ◇ ◇ ◇ 10月25日、ドジャースタジアムで幕を開けたワールドシリーズ第1戦。1点差で追いかける10回裏、2死満塁の場面で打席に立つのはフレディ・フリーマン。ベンチでは大谷翔平をはじめとするナインが息を詰め、祈るように見守っています。ここで凡退すれば初戦を落とすという緊迫の瞬間。観客も固唾を飲んで見守る中、スタジアムに快音が響き渡り、それと同時に大歓声が巻き起こりました。 まるで映画のワンシーンのように映った、フレディ・フリーマンの逆転サヨナラ満塁ホームラン。ベンチから飛び出すナイン、そして万歳するデーブ・ロバーツ監督。その傍らで、放心したように見つめる大谷さんの姿がありました。夢の舞台に初めて立つ彼が、一瞬、喜びさえ忘れ、ぼう然としたその表情が、今でも目に焼き付いて離れません。 その後、歓喜に沸く大谷さんやナインがフレディに駆け寄り、ジャンプして迎える姿に、必死でシャッターを切りました。世界一を目指す劇的なスタートに立ち会えたこと、この瞬間に感謝の気持ちでいっぱいです。【カメラマン・菅敏】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「カンビンの観たい!撮りたい!伝えたい!」)