迫力の演奏で観客魅了 陸自西部方面音楽隊、奄美でコンサート
鹿児島県奄美大島の陸上自衛隊奄美駐屯地(奄美市名瀬)、瀬戸内分屯地(瀬戸内町)の開設5周年を記念した「西部方面音楽隊島しょ演奏in奄美」が7日、奄美市名瀬の奄美川商ホール(奄美振興会館)で開かれた。陸自・西部方面音楽隊(熊本県)稲積英典音楽隊長の指揮の下、36人の隊員が美しく迫力ある演奏を披露。航空自衛隊南西航空音楽隊(沖縄県)や奄美駐屯地業務隊の地元出身隊員もゲスト出演し、約1200人の観客を魅了した。 西部方面音楽隊は創隊64年。九州、沖縄を活動範囲としており、演奏で隊員の士気高揚を図り、定期演奏会など広報も担う。奄美大島での演奏は2020年夏以来。冒頭では能登半島地震の被害者へ黙とうをささげた。
コンサートは2部構成で、クラシックやジャズの名曲、大河ドラマ「西郷どん」のテーマなどを披露。同隊初の声楽隊員、水上珠奈陸士長の透明感のある美しい歌声には大きな拍手が送られた。南西航空音楽隊の軽快な演奏では会場から指笛が鳴り響く場面も。奄美駐屯地業務隊の松崎博文2等陸曹(44)=奄美市笠利町佐仁出身=も妻・泰子さんと共に登壇し、奄美民謡と六調で会場を盛り上げた。 龍郷町の龍南中吹奏楽部でクラリネットを担当する女子生徒(14)は「音の厚みや統一感、勉強になることばかりで感動しっぱなしだった」と話した。奄美市名瀬の女性(55)は「ソプラノの方の歌声が素晴らしく、パワーもありびっくりした」と語った。 稲積隊長は「年間100回以上各地で演奏を行うが奄美のお客さまの反応はとても温かく感じた。(六調では)学生も踊っているので驚いた」と笑顔で語った。