尹大統領、非常戒厳を正当化「亡国の危機知らせた」 国会では2度目の弾劾訴追案
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が再び談話を発表し、「非常戒厳」について正当化しました。しかし、2度目の弾劾(だんがい)訴追案が提出され、今度は与党の代表も賛成を呼び掛けていて、可決される可能性が高まっています。 【画像】態度一転、戒厳令を正当化した尹大統領「悪いのは国政を邪魔した野党」
■30分の談話で「戒厳令」の正当性を訴え
尹大統領 「弾劾しようが捜査しようが、私は堂々と立ち向かいます」 12日、5日ぶりにビデオ談話を発表した尹大統領。先週の時点では非常戒厳を謝罪し、「対応を与党に一任する」と発言していましたが、一転して自らの正当性を訴えました。 尹大統領 「私が大統領として発令した今回の非常措置は、大韓民国の憲政秩序と憲法を壊そうとするものではなく、国民に亡国の危機状況を知らせ、憲政秩序と憲法を守り、回復するためのものです」 「悪いのは国政を邪魔した野党であり、戒厳令は国民にそのことを警告するために出したものだ」と訴える尹大統領の談話は、30分近くも続きました。 しかし、韓国国民からは「いかれた人だなと思いました」「ありえないですね」といった声が上がっています。
■弾劾訴追案の再提出 可決なら職務停止
12日午後には、最大野党・共に民主党などを中心に2度目の弾劾訴追案が国会に提出されました。 弾劾訴追案の可決には、野党192人に加え与党から8人の造反者が必要です。前回の採決では与党議員のほとんどが棄権し、廃案となりました。2度目の採決で結果は変わるのでしょうか。 弾劾に反対していた与党・国民の力の韓東勲(ハン・ドンフン)代表は、一転して賛成を呼び掛けています。 韓代表 「次の採決で我が党の議員たちは会議場に出席し、良心に従って採決に参加しなければなりません」 尹大統領の派閥の議員からは反発の声もあり、一枚岩とはいかない状況ですが、12日時点で与党から7人が賛成していて、可決される可能性も出てきました。 尹大統領の弾劾訴追案の採決は、14日夕方にも行われる見通しです。弾劾訴追案が可決となれば大統領は職務停止となり、憲法裁判所の審判を待つことになります。 (「グッド!モーニング」2024年12月13日放送分より)
テレビ朝日