頼総統、国会職権関連法改正案の「再議」許可 立法院で審議やり直しへ/台湾
(台北中央社)行政院(内閣)が6日に閣議決定した国会職権関連法と刑法の改正案の審議やり直し(再議)を立法院(国会)に請求する案について、頼清徳(らいせいとく)総統は11日までに許可した。総統府の郭雅慧(かくがけい)報道官が同日、発表した。 両法の改正案は、立法院で少数与党の民進党が議論を呼びかける一方で、最大野党の国民党と第3党の民衆党などの賛成多数で先月28日に可決。行政院がその後「実質的な議論がなく、民主主義の原則に違反する」などの理由で執行が困難だとして再議を求める決定をしていた。頼氏の許可で再議請求が正式に発効した。 郭氏は、頼氏が民主主義と立憲政治の守り手として、行政院が挙げた再議理由を慎重に評価した後、憲法で行政院に与えられた権利にのっとって再議の請求案を許可したと説明。立法院で与野党が法案の内容を再度審議し、法律や憲法に適合して国の利益を優先する共通認識が探り出されればと述べた。 今後、立法院で再議が行われる。中華民国憲法追加修正条文では、再議時には立法委員(国会議員)の過半数(57人以上)が原案の維持を決議した場合には、行政院長はこれを受諾しなければならないと定められている。 (頼于榛/編集:田中宏樹)