健大高崎にスーパー1年生現る!2015年の“機動破壊”を彷彿させるスピードスターが甲子園で躍動、バットコントロールも秀逸
<第106回全国高校野球選手権大会:英明0ー1健大高崎>◇7日◇1回戦第2試合◇甲子園 【一覧】全国スーパー1年生リスト センバツ覇者の健大高崎に期待のスーパー1年生が現れた。その名は石田 雄星外野手。英明戦(香川)では8番センターでスタメン出場した。第1打席でいきなり右前安打を放ち、甲子園初打席初安打。健大高崎の1年生野手が夏の甲子園で初安打を打つのは史上初だという。 とにかく身のこなしが軽快だ。170センチ68キロと小柄だが、俊敏なプレースタイルが目に付く。50メートル6秒0、遠投100メートルと身体能力が高い。センターの守備を見ると一歩目の反応が速く、打球に到達するのも速い。 中学時代は栃木の強豪・小山ボーイズに所属し、ショートとセンターを兼任し、超俊足選手として評価が高かった石田は関東の名のある強豪校から誘われた。 健大高崎に進んだ理由について、石田は「現在は強打のイメージが強いですが、かつては機動破壊で名を馳せた学校ですし、父から『お前のプレースタイルに一番合っている学校じゃないか?』といわれて、進むことを決めました」という。 入学してからは15年夏の甲子園メンバーで、俊足打者として活躍した小谷 魁星コーチから走塁のイロハを学んだ。「リード、スライディング、帰塁の仕方などすべて自分が知らないことばかりで目からウロコでした」と振り返る。 将来性の高さが見込まれ、夏からベンチ入り。スタメン起用の理由について青柳博文監督は「相手は右投手の清家くんでしたので、左打者を多めに起用したい思いでした」と明かした。スタメンを告げられたのは昨夜。開会式当日となってだんだん緊張感が高まってきたという。そんな1年生を見た先輩たちから「初めての甲子園だから楽しんでいけ!ベンチに居る俺らがカバーするから思い切っていけ!」といわれて、緊張がほぐれた。 第1打席、変化球の良い英明のエース・清家 準投手(3年)が投じたスライダーを弾き返し、右前安打を放ち、第2打席でも俊足を飛ばしてエラーを誘った。結果として3打数1安打だった。青柳監督は石田について「彼は非常にミート力が高くて、足も速い。将来が楽しみな選手です」と高く評価している。 石田は将来の目標の選手像を語ってもらった。「自分は田中広輔選手(広島)のような選手になっていきたい。足だけではなく、オールラウンダーのプレーヤーを目指しています」 スラッガータイプが多かった健大高崎では久しぶりの俊足巧打のプレーヤー。甲子園の経験を機にどんな成長を見せるのか楽しみだ。 <石田雄星 いしだ・ゆうせい> 右投げ左打ち 小山ボーイズ出身 あこがれの先輩は齋藤 銀之助外野手(3年)。理由は健大高崎の安打製造機として出塁率が高いこと。