クリスチアーノ・ロナウド（ロイター）

　ドイツで行われている欧州選手権のパフォーマンスによって、ポルトガル代表FWクリスチアーノ・ロナウド（39＝アルナスル）への風当たりが強くなっている。 　ポルトガルは5日（日本時間6日）に準々決勝でフランスと対戦する大一番を控える。8強入りまで4試合を消化し、スーパースターは無得点。セットプレーのキッカーも務めているにもかかわらずだ。1日の決勝トーナメント1回戦スロベニア戦では、PKを失敗して涙したことでも話題となった。 　こうした状況もあり、元イングランド代表FWのガリー・リネカー氏は、ポッドキャスト「The　Rest　Is　Football」で、C・ロナウドがキッカーを独占していることに「（FKの）成功は60回1回程度だ。MFブルーノ・フェルナンデス（マンチェスター・ユナイテッド）は、C・ロナウドよりもFKがうまいし、バリエーションも豊富だ。だから、彼（Cロナ）は、チームの大きな武器になる一方で弱点にもなりかねない」と主張した。 　ただ、存在感が大きいだけに同氏は「誰かがロナウドに近づき、『私が代わりに蹴る』と言うのはほとんど不可能に近い」と指摘。また「監督の立場から見れば、彼は年齢的に徐々に衰えつつある。それでも、まだ世界で最も有名なスーパースターであることが問題だ」と強調。実際、今大会ここまで無得点選手の中で最も多くシュートを放っていた。 　もちろん、同氏は全盛期の力は認めている。「クリスチアーノには何の恨みもない。信じられない選手だから。9番としてこれまで見た誰よりも、ペナルティーエリア内での動きはまさに完璧だった」。Cロナは、フランスとの大一番で活躍し、風向きを変えることができるか。