放送人グランプリ2024 優秀賞受賞 ニッポン放送報道スペシャル『関東大震災から100年…112歳の証言と未来への提言』
<表彰理由> およそ10万5000人が亡くなった「関東大震災」は昨年で100年目を迎えた。番組は、この大地震を逗子で体験し、112歳で昨年亡くなった高嶋フジさんの貴重な証言を軸に、フジさんはどのようにして、震度7の巨大地震のなか津波をのがれ、命を必死に守り抜いたのか、大震災の真の姿に迫る。 さらに、30年以内に70%の確率で発生するとされる首都直下地震への備えなどを耐震基準の観点から専門家が提言する。 折しも、この放送の翌日である今年1月1日、能登半島で巨大地震が発生し、241人が死亡、およそ5万棟の住宅被害が発生し、復旧への作業が現在も続く。地震や津波の猛威を何度も目の当たりにする私たちは、その惨状にさえ慣れてしまう。慣れは「ひとごと」と「無関心」につながり、やがて「風化」する。 番組は、「地震大国・日本」に生きる国民に、大規模災害に立ち向かう術を考えさせるきっかけとなった。災害に対するラジオメディアの責務を示してくれたニッポン放送とスタッフを称えます。