復興への思いが記されたぼんぼりを眺める来場者＝金沢市湯涌町

　金沢市の湯涌温泉を舞台とするアニメ「花咲くいろは」にちなむ10月の「湯涌ぼんぼり祭り」（北國新聞社後援）に向け、同温泉街で14日、ぼんぼりの点灯式が行われた。アニメに能登の風景が登場する縁で、「復興祈願」「頑張ろう能登」などのメッセージ入りのぼんぼり361基が用意された。チャリティーライブも開かれ、多くの来場者が暖かな明かりの風情を楽しみ、被災地に思いを寄せた。 　同祭り実行委員会の山下新一郎委員長があいさつし、新保博之副市長らが祝辞を述べた。ぼんぼりは湯涌稲荷神社下の扇階段に設けられ、カウントダウンの後、一斉に明かりがともされると、歓声が上がった。来場者は願いをしたためた「のぞみ札」を次々と神社に奉納した。 　ぼんぼりに記すメッセージは毎年、祭りの協賛者に募っている。テーマは指定していないが、今年は能登の復興を応援するメッセージが全国から寄せられた。 　　●アニメにのと鉄道駅 　花咲くいろはでは、のと鉄道西岸駅（七尾市）をモデルとした駅が登場する。のと鉄道が登場キャラクターのラッピング車両を運行していることもあり、湯涌と能登のどちらにも思いの強いアニメファンが多いという。山下委員長は「ファンの思いが詰まったぼんぼりに仕上がった。10月の本祭でも能登の復興をテーマにしたイベントを盛り込みたい」と話した。 　湯涌ぼんぼり祭りは10月19日を予定する。ぼんぼりは同20日まで、毎日午後7～10時に点灯する。 　式に先立ち、石川出身のソロアーティスト、オモテカホさん、「ほくりくアイドル部」、花咲くいろはの楽曲をアレンジして歌うアカペラユニット「ゆのさぎJapan」がチャリティーライブで沸かせた。 　　●穴水スーパーのサザエ、イカ人気 　飲食や物販のブースが設けられ、穴水町のスーパー「フレッシュフーズストア　キタカワ」が販売する焼きサザエや焼きイカが人気を集めた。会場に募金箱が設置された。