見極めは、尿・汗・声・便…"100年長生き本"を書いた医師が断言「40歳以上ならすぐ病院へ行くべき13症状」
■まだまだ安心できない! 見落としがちな5項目 ――普段以上に気が滅入る、やる気が出ない、食欲がない 普段よりも気が滅入って仕方がない、やる気がわいてこない、食欲がなくなった……。そんな人の体のなかでは、甲状腺や副腎のホルモンが減少している恐れがあります。メンタルの可能性も捨て切れませんが、「内科」か「内分泌内科」を受診しましょう。なお、女性の場合だと、「更年期障害」が原因となっている可能性もあります。 ――急に怒りっぽくなる 急に怒りっぽくなったり、性格が変わったりした場合は、「認知症」が原因になっていることがあります。人間は脳の「前頭葉」で感情をコントロールしていますが、この前頭葉が萎縮すると、感情の制御が不能になってしまうからなのです。明らかに以前と様子が違う場合には、専門科の「精神内科」や「認知症外来」で相談しましょう。 ――おしっこがチョロチョロとしか出ない 尿意があるのに、おしっこがチョロチョロとしか出なかったり、頻尿だったりすると、可能性が高いのが「前立腺肥大症」で、場合によっては「前立腺がん」も疑われます。いずれも前立腺の周囲の膀胱や尿道を刺激して、「トイレに行け」という指令につながっていることが考えられます。症状があるのなら、「泌尿器科」を訪ねましょう。 ――歩いているとふくらはぎが痛む 歩いていると、ふくらはぎが締めつけられるように痛くなる。しばらく休むと回復するものの、歩き出すとまた痛くなる。こうした場合は、足の動脈硬化である「閉塞性動脈硬化症」が進行している可能性があります。放置すると、血管が詰まって足が腐ることもあります。早めに「循環器内科」で診てもらいましょう。 ――些細なことであざができる 腕や足をちょっとモノにぶつけただけなのに、あざができてしまう。実はこれ、「白血病」の可能性があります。白血病によって「血小板」という血を固まらせる成分が少なくなって、簡単にあざができるようになってしまうのです。白血病の専門科は「血液内科」ですが、まずは「内科」の受診で構いません。 ※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年7月5日号)の一部を再編集したものです。 ---------- 森 勇磨(もり・ゆうま) 産業医・内科医 ウチカラクリニック代表 「すべての人に正しい予防医学を」という理念のもとYouTube「予防医学ch/医師監修 ウチカラクリニック」を開設、現在のチャンネル登録者数は77万人を超える。著書に『100年長生き 予防医学で健康不安は消せる!』ほか。 ----------
産業医・内科医 ウチカラクリニック代表 森 勇磨 構成=伊藤博之