「やばい仕事」と思いながらも犯行か 千葉・四街道の住宅強盗事件 容疑で逮捕の男、バッグに奪ったとみられる現金
四街道市吉岡の住宅で3日未明、押し入った男が住人を殴って脅し、現金を奪って逃走した事件で、四街道署に3日夜、強盗致傷容疑などで逮捕された埼玉県志木市本町3、自称会社員、金子優汰容疑者(28)が、容疑を認め「借金が増え、生活が困窮していた。現金欲しさにこのようなことをした」と供述していることが同署への取材で分かった。 千葉県警によると、容疑者は「男性に対して殴る蹴るの暴行を加えてけがをさせ、財布の中の現金を盗んだことに間違いありません」と容疑を認めている。男性は顔面打撲などのけがをしたが命に別条はない。 この事件に関わった経緯について、SNSのX(旧ツイッター)で「高額バイト」を検索し、報酬10万円の現金を奪い取る仕事を見つけて「やばい仕事」と思いながらやってしまったという趣旨の話をしている。その上で「荷物の確認に行ってください」と指示されたとも話しているという。 SNSで身分証を送ったとも話していることから、同署は犯行を指示する側が個人情報を把握し、容疑者を脅していた可能性も視野に入れて捜査すると共に、首都圏で相次ぐ強盗事件との関連を調べる。 容疑者には3日午前4時20分~45分ごろ、この住宅に侵入し、住人の50代男性会社員に対し、顔を殴るなどの暴行を加えて負傷させ、現金1万3千円を奪った疑いがある。県警は、容疑者が秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」を使用し、指示役から通話で指示を受けながら実行現場では1人で犯行に及んだとみている。 被害に遭った住人男性は就寝中だったとみられ、住宅の窓ガラスが壊されていた。近くにあったコンクリート片で壊されたとみられる。男性の家族が「人がいきなり入ってきて、(男性を)殴り出した」と110番通報。容疑者は住人男性に馬乗りになって殴りつけ、財布の場所を聞き出して財布から現金を奪ったとみられる。 住人の家族が110番通報した約2時間半後の3日午前7時10分ごろ、同署員が不審な人物を見つけ、現場の住宅から約350メートル離れた場所で容疑者を確保。事情を聴いていた。服には血が付いていたという。奪われたとみられる現金は容疑者が持っていたショルダーバッグから見つかった。 この事件前、容疑者は駅付近にいたことやコンビニに立ち寄っていたことが確認されていて、同署は現場までの移動手段の確認も進める。 捜査関係者によると、容疑者は男性が寝ていた部屋の窓ガラスを割って侵入したとみられる。男性は、容疑者が所持する携帯電話を近づけられ、指示役とみられる人物から「現金の在りかを言わないと、家族がどうなるか分からない」と直接脅されたという。 4日、容疑者は千葉地検に送検された。