【中国】不動産市況が底入れの可能性、研究機関
中国の不動産業界の研究を行うシンクタンク、易居研究院は21日、中国不動産市況が底入れする可能性が出てきたとの見方を示した。 政府が毎月発表する不動産統計の各指標の下げ幅が縮小してきたことを根拠に挙げた。特に新規着工面積の下げ幅が7カ月連続で縮小していることを好感している。一方、住宅在庫の増加幅は4カ月続けて縮小した。 中国政府は住宅在庫を買い取り、低所得者層向けに供給する政策を進めている。同政策が今後大規模になれば、デベロッパーは在庫調整圧力から逃れられる可能性がある。 在庫調整が進んだ後は、低迷中の不動産開発が上向くことも考えられる。政府は先週の会見で、政府指定の優良不動産事業への融資額を今年末までに4兆元(約84兆円)に増やす意向を示した。易居研究院は、同措置がデベロッパーの資金難を解消し、不動産開発の拡大につながるとみている。