柿澤勇人×矢崎広 同い年で芝居好き。刺激しあうふたりがつくるクライドに期待! ミュージカル『ボニー&クライド』上演に向けて
2024年は生きた心地がしなかった!?
――おふたりとも舞台ではストレートプレイが続き、久しぶりのミュージカルですね。最近のお仕事で得た、本作に活かせそうな学びはありましたか? 柿澤 そういえばちょっと前に、韓国の俳優、ヤン・ジュンモさんが日本でワークショップをされて、矢崎くんも一緒だったんですよね。 矢崎 昨年の冬頃ですね。 柿澤 矢崎くんは映像もやるし、舞台ではストレートプレイもミュージカルもやる方。実は映画で一度共演をしていて、その時から「自分の活動を一色にしたくない」ということと、「芝居が好きで、表現が好きだ」という同じ匂いを感じていました。だから彼が色々な仕事をしているのを見るととても刺激を受けますし、今回は一緒の作品を作れるというのは嬉しいし、勉強になると思っています。ミュージカルでは歌の技術が確実に必要で、歌だけで構成するコンサートやライブの形もありますが、その上で僕らの仕事の根っこにあるのは芝居だと思うんです。そこを多分お互いにわかっているから、僕らが経験した舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』や『ハムレット』も、次の作品に繋がってくると思います。 矢崎 思いがけず褒められてしまいました(笑)。僕こそ、例えば仕事を選ぶときなどに「これはカッキーだったらどうするかな」と考えたりしています。同い年なのですがてっきり先輩だと思っていたくらい。今も思っていたことを先に言われてしまいました(笑)。プラスすると、今僕は舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』に出演していますが、これは本当に色々なジャンルで活躍している方が集まっている作品なんです。その中にいると「僕は何を大事にしているのだろう」と考える瞬間がけっこうあり、やっぱり僕は心が動くことが大事だなと感じています。ちゃんと理由があって、その芝居をしたいんですね。ミュージカルでは歌を重視するのは当然ですが、もっと歌と芝居を一体にしたいとも思っています。 ――最後に。2024年もそろそろ年末です。今年はどんな一年でしたか? 矢崎 僕は『ハリー・ポッター』な一年でした(笑)。 柿澤 何月からやってたの? 矢崎 稽古を入れると5月からずっとやってます。 柿澤 一年の半分以上は『ハリー・ポッター』だ! 矢崎 振り返ったら色々あった年ですよね。世界的にも戦争や大きな選挙があり、社会が荒れている。その中でこの『ボニー&クライド』を上演するのはとても意義があるだろうなと感じています。 柿澤 僕は上半期は『オデッサ』『ハムレット』と大変な作品が続いたので、生きた心地がしませんでした(苦笑)。そこから少しお休みをいただいて、なんとか人間に戻って連続ドラマの撮影。大変な一年だったなと思います。今年はミュージカルをやっていないんですよ。いいタイミングで『ボニー&クライド』と出会えたなと思うし、稽古はまだ先ですが、しっかり準備しておきたいなと思います。 取材・文:平野祥恵 <公演情報> ミュージカル『ボニー&クライド』 脚本:アイヴァン・メンチェル 歌詞:ドン・ブラック 音楽:フランク・ワイルドホーン 上演台本・演出:瀬戸山美咲 訳詞:高橋知伽江 音楽監督・ピアノコンダクター:前嶋康明 振付:松田尚子 出演: クライド・バロウ(Wキャスト):柿澤勇人/矢崎広 ボニー・パーカー(Wキャスト):桜井玲香/海乃美月 バック:小西遼生 ブランチ:有沙瞳 テッド(Wキャスト):吉田広大/太田将熙 エマ:霧矢大夢 シュミット保安官:鶴見辰吾 石原慎一/彩橋みゆ 池田航汰 神山彬子 齋藤信吾※ 社家あや乃※ 鈴木里菜 焙煎功一 広田勇二 三岳慎之助 安田カナ (※スウィング) 【東京公演】 2025年3月10日(月)~4月17日(木) 会場:シアタークリエ 【大阪公演】 2025年4月25日(金)~4月30日(水) 会場:森ノ宮ピロティホール 【福岡公演】 2025年5月4日(日)・5日(月・祝) 会場:博多座 【愛知公演】 2025年5月10日(土)・11日(日) 会場・東海市芸術劇場大ホール