イルカ「60年代の頃はロック少女だったの(笑)」フォークソングと出会うまでの意外な音楽遍歴を語る
TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。今回のお客様は、南こうせつさんとイルカさん。お2人の“フォークソング”との出会いとは?
◆2人のフォークソングとの出会い
南:2人とも(音楽を始めたのは)1970年頃。あの頃は学生で、ギター1本で歌うフォークソングに憧れて、学園祭で歌っていた。それがイルカさんと、南こうせつだったというね。 イルカ:うんうん。ただね、私は60年代の頃はロック少女だったの(笑)。 南:おぉ~! イルカ:ロックに憧れていたけど、エレキギターが買えなくて“しょうがない”と思ってガットギターというクラシックギターをもらって。 そうしたら、フォークソングっていうジャンルがあって、エレキじゃなくても歌っている人たちがいるって知って、アメリカンフォークとかも聴くようになった。 南:そうなんだね。(記憶を)辿ると僕もそうだったんだけど、小学4年生にエルヴィス・プレスリーを聴いて“なんじゃこれは!?”って。 イルカ:その世代ね! 南:今まで三橋美智也しか聴いていなかったけど、すごくビックリして……。 イルカ:プレスリーさんは、アメリカ(音楽)のなかでも革新的な方だったからね。 南:そうこうして中学生のときにフォークソング(と出会った)。ギターを持って“3つのコードを覚えるだけで歌える!?”なんて(笑)。 イルカ:それね! 最初に歌ったのはなんでしたか? 南:たしか「花はどこへ行った」(ピート・シーガー)か「パフ」(ピーター・ポール&マリー)とか……。 イルカ:「パフ」は2フィンガー、3フィンガーができないと。 南:難しいよね。 イルカ:私は「漕げよマイケル」だった。あれを学園祭でやろうってなったんだけど、ギターが弾けなかったの。それで、夏休みの頃に“コード”というものを知ったの。 最初は“コードって何!?”と思って、(ネック部分の)丸が書いてあるのを見て、そこを抑えたら和音が鳴るのよ。それで夏休みのあいだ「漕げよマイケル」を練習して、10月の学園祭で弾きながらみんなで歌った。 南:へぇ~!「ハレルヤ」をハモったりすると、みんな気持ちよくなって歌ってくれるよね。僕も同じで、あのへんからフォークに魅せられていきましたね。 イルカ:自分だけ演奏して(周り人は)聴いているだけじゃなくて、みんなで歌えるっていうのがいいよね。当時はカラオケなんかなかったし、伴奏するのも学校の先生のアコーディオンだったじゃない? 南:そうそう(笑)。 イルカ:「青い山脈」とか「おお牧場はみどり」とかね。だけど“ギターだったら、みんなで歌えるんだ”って。 南:それに“みんなで弾ける”っていうのも良かったよね。 イルカ:良かったね~! (TOKYO FM「TOKYO SPEAKEASY」放送より)