NY地下鉄を彩る思いがつづられた付箋 米大統領選受け
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【11月13日 AFP】「もっと思いやりを」「私は国外追放されるのか?」「トランプを首にしよう」「新しい大統領は重罪犯」──。米大統領選でドナルド・トランプ前大統領が勝利したことを受けて、ニューヨーク・マンハッタン地区の地下鉄の通路の壁には、さまざまな思いが書かれたカラフルな付箋が貼られている。 これは2016年にトランプ氏が勝利した際に実施されたプロジェクトを復活させたもの。仕掛け人であるニューヨーク在住のアーティスト、マシュー・チャベスさん(36)は、地下鉄の利用客に対して、付箋にそれぞれの思いを書いて、壁に貼るよう呼び掛けている。 「地下鉄セラピー」と呼ばれるこのプロジェクトについて、チャベスさんは「私はただ、人々が自分のことを表現したり、アイデアを共有したり、共に集まったりできるよう手助けしたかっただけ」と話した。 今回の選挙で共和党候補のトランプ氏は、民主党の牙城と言われるニューヨーク市でも約30パーセントの得票率を獲得した。チャベスさんは今回の付箋には「不安や恐れもだが、強さや立ち直る力について書く人が多いことに気づいた」と話した。 壁の前では観光客やビジネスマン、子連れの夫婦などあらゆる人が足を止めていた。トルコ出身だと言う50歳のグラフィックデザイナーの女性も、自身の娘と一緒に立ち止まり、コメントを書いてメモを貼り付け、写真を撮っていた。女性は2016年時にも同様に付箋を貼ったといい、当時は娘を妊娠中だったという。 「だから今日も付箋を貼った。『強く生きて』とメッセージを書いた」と女性は話した。一緒に来ていた娘は付箋にこうつづった。 「希望を失わないで」。 映像は8日撮影。(c)AFPBB News