「この3年があと3分で終わる」やっと消化できた“銀の東京五輪”文田健一郎の妻が語る
◇パリオリンピック2024 レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級 決勝(大会12日目=日本時間7日、シャンドマルス・アリーナ) 【画像】念願の金メダルを手に笑顔を見せた文田健一郎選手 レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級で金メダルを獲得した文田健一郎選手。その妻である有美さんが、試合後にインタビューに応え、アスリートの妻ならではの思いを吐露しました。 文田選手は2021年に行われた東京五輪に出場。金メダルを期待されながらも、決勝で敗れ、銀メダルに。この日から悔しい思いを抱えていました。 決勝戦を見守っていた時の気持ちを聞かれた有美さんは、応援だけではなく“やっと終わる”という、ホッとした気持ちが大きかったと語ります。 「もうすぐ終わるんだと思って。試合中とかも時間が出るんですけど『あと3分』ってなったときに、東京五輪が終わってからのこの3年があと3分で終わるかもしれない。東京五輪が早く終わってほしかったので、すごい感慨深かったというか、不思議な気持ちでした」と思いを振り返りました。 というのも東京五輪のあと、夫婦にとって“東京五輪は終わっていない”という気持ちだったと言います。納得のいかない結果に終わり、東京五輪にもあまり触れることができない日々が続いていました。 「彼が彼らしくなかった期間なので。レスリングの話をあまり家庭に持ち込むタイプではないですが、前みたいに楽しそうにしてる姿は少なかったので」とそばで見守ってきた立場としての思いを吐露すると「半ば諦めじゃないですけど、勝つためには仕方のないことなのかなと思ってました。勝たなきゃいけない理由は家族ができたからなのかなとか、そのせいで勝たなきゃって思っちゃってたらなとか、でも本人も勝ちたいと思ってるだろうしなぁとか、いろんなことを考えてました」とこれまでの日々を振り返りました。 さらに優勝が決まった瞬間“終わる喜び”を感じたという有美さん。 「最初はここに立てた喜びというか、このチャンスをいただけたっていう喜びだったんですけど、ただこの3年間すごく苦しかったと思うので。いろんなことあって、いろんな試合を経験したと思うので。それが早く終わってほしかったというか、終わらせてあげたかったというか、ご褒美をあげてほしかったというか。やっと終わったなという思いで見てました」と、そばでアスリートを支えた妻ならではの思いを吐露しました。