「詳細答えられない」 紅白に旧ジャニーズ勢なし、NHKが説明 続く視聴率低下
昨年に引き続き、旧ジャニーズ勢不在が決定的となった今年の紅白。番組を統括するNHKの大塚信広チーフ・プロデューサーは19日、報道陣に「今回の紅白、STARTO ENTERTAINMENT(スタートエンターテイメント)所属アーティストの出演はない」と明言した。理由については「詳細は答えられない」として説明を避けた。 【リスト】第75回NHK紅白歌合戦の出場歌手一覧 NHKは10月16日、「制作現場の判断で出演依頼を可能とする」と復帰容認の考えを示し、同社と紅白出演交渉を開始。直後の20日、NHKスペシャル「ジャニー喜多川 〝アイドル帝国〟の実像」で、性加害の補償を進める「SMILE―UP.(スマイルアップ)」の補償本部長が謝罪を拒むかのような言動が放送され、その後、解任される事態となった。ただ、番組の影響について大塚氏は否定した。 紅白で旧ジャニーズ勢は昭和40年のジャニーズを皮切りに少年隊やSMAP、嵐、TOKIOらが出場。近年は5~6組を占め、番組の〝看板〟の役割を果たしていた。 しかし、性加害問題を受け昨年は出場ゼロに。一方で、スタート社所属のSnow Manが昨年の大みそか、ユーチューブでライブを生配信したところアクセスが133万を超え、日本記録を更新。今年の年末は旧ジャニーズ勢の「カウントダウンコンサート」が復活する可能性もある。 昨年の紅白は、第1部の平均世帯視聴率が29・0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と30%を初めて割りこみ、第2部も2部制となった平成元年以降、31・9%と史上最低を更新。紅白出場がステータスだった時代も変化し、事務所側が出場にこだわらなくなったことも一因といえそうだ。(飯塚友子)