観光地・南紀白浜からクラフトチョコレートの魅力を発信!〈K型チョコレートカンパニー〉
コロカルニュース
■南紀白浜に登場した小さなチョコレート工場 和歌山県白浜町の白浜桟橋のそばに佇む〈K型 chocolate company〉は、店内からカカオの香りが漂う小さなチョコレート工場です。 【写真で見る】白浜町の白浜桟橋のそばに佇む〈K型 chocolate company〉。カフェも併設。 美しい海が魅力の観光地「白浜」のまちに、なぜチョコレート工場をつくったのでしょうか?同店のオーナー、島彰吾(しま しょうご)さんに伺ってみました。 「前職はホテルのパティシエで、当時はいちごや抹茶のフレーバーがついたボンボンショコラなどのチョコレート菓子を製造していました。 あるとき、原材料がカカオ豆と砂糖だけでつくられたクラフトチョコレートを食す機会があり、ダイレクトに伝わってくるカカオの味わいに衝撃を受けたんです」 コーヒーもワインも飲めない体質だという島さんですが、唯一それぞれの持つ味の違いや品種、産地などの魅力が楽しめたのがチョコレートだったといいます。そして、自分もこんなチョコレートをつくってみたいと一念発起。広島県尾道市のクラフトチョコレート店 〈USHIO CHOCOLATL〉のドアを叩きました。 ■観光客や地元の人が集まる白浜の魅力を生かす 〈USHIO CHOCOLATL〉で1年半勤務したのちに白浜に移住し、2022年12月に〈K型 chocolate company〉を開業。 白浜を選んだのは、尾道で働くなかで、観光地に暮らす楽しさやまちに暮らす人をはじめ、観光客などさまざまな人との交流に魅力を感じたからだそう。 「クラフトチョコレートを販売するなら観光地で、と考えていました。というのも、日本人は先進国のなかではカカオの摂取量が少なく、“タブレット”と呼ばれる、いわゆる板チョコを食べる習慣がありません。 そんなタブレットを手に取ってもらうためには、一般的な住宅地よりも、非日常を味わうために人が集まる観光地がいいと考えました」と島さん。 ガーナやタンザニア、ボリビアなどからカカオ豆を輸入し、それぞれの個性が味わえる6種類のタブレットを製造、販売。カウンターでカカオ豆の説明を聞いたり、テイスティングができるようになっています。 ■手づくりチョコレートを使ったオリジナルのスイーツ&ドリンク 併設のカフェでは、チョコレートをふんだんに使用した手づくりのスイーツやドリンクを提供。客席はゆったりとした空間に20席あり、チョコレートに関する書籍も読めます。 ドリンクメニューは、チョコレートドリンクのほかに、カカオの実を使用したカカオフルーツソーダやチョコレートとマッチするコーヒーなど。 スイーツは、クラフトチョコレートをたっぷり使用したグルテンフリーのチョコレートケーキ。フルーティーさが特徴のタンザニアを67%配合し、香り豊かで濃厚な味わいが楽しめます。 看板商品の「チョコレートチーズケーキ」には、甘みを引き立てる塩ホイップとカカオニブが添えられています。 ■白浜の地からビーントゥバーの価値を発信 「今まで生きてきたなかで、数々の偶然の出会いを経験したからこそ今があると思っています。僕自身、あらかじめ計画することがあまり好きじゃなく、後悔しないように自分に正直に生きていきたいと思っています。 そして、変にこだわりをもたないことこそが、僕のこだわりなのかもしれません。でも、“感じたことのないカカオの味のするチョコレートを届ける”という想いは常にブレずに、軸にあり続けると思います」 そう話す島さんは、これからも白浜の地から、クラフトチョコレートの価値を発信していきます。 information K型チョコレートカンパニー 住所:和歌山県白浜町1197-18 1F TEL:070-8474-7361 営業時間:9:00~18:00 定休日:水曜 writer profile Momo*Kinari きなり・もも ライター・エディター。東京在住。Webや雑誌、旅行ガイドブックで撮影・執筆。国内外でグルメや観光スポットを取材。たまに料理やモノづくり、イラストの仕事もしています。 X:@Momo_kinari 【コロカルニュース】とは? 全国各地の時事ネタから面白情報まで。コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。