<高校サッカー>星稜が大会No.1ストライカーを封じた想定外の作戦
■決勝戦に向け故障者が回復 勝った星稜は、何とここまで全試合無失点での勝ち残り。大会前に負傷者が相次いだこともありメンバーを固められずに苦しんでいたとは思えない戦いぶりだ。準々決勝までは内容の伴わないゲームもあったが、守備陣に関しては一度たりとも崩れていない。 さらに故障者の状態も上向きになってきた。自身も故障を抱えながらのプレーだったセンターバックの寺田弓人は「(準々決勝と準決勝の間に設けられた)この1週間の休養日が大きかった」と、回復に手応え。大会直前に負傷から戻って来た主将のMF寺村介も完全復調といったプレーぶりで決勝に向けてスキはなさそうだ。 チームを率いる河崎監督は3度目の挑戦での国立初勝利に「試合が終わるまで長かった」と苦笑いを浮かべつつ、「今日の勝利は選手の頑張りが7割、北村コーチが3割、私はゼロ割だな」と舌も滑らかだった。富山第一と共に北陸勢としては初の決勝進出。地域のレベルがそこまで上がってきていることを喜びつつ、どちらが勝っても初優勝となる『北陸ダービー』に「ここまで来たら、いいゲームをして勝ちたい」と、意欲を新たにしていた。 (文責・川端暁彦/スポーツライター、編集者)