「起きなさい!」「勉強しなさい!」親が注意しなくても、子どもが“自分で考えて”動くようにするには?
子どもが「主体的」になる、親の関わり方 ~課題を分離する~
子ども達が、これからの時代を幸せに生きていくためには、「自分の人生を他人任せにしない」主体的な姿勢がとても大切になってくると思います。 【漫画をすべて読む】うまくいかないことを親のせいにする子どもにしないために、親がやるべきこと 前回に続き、子どもが「主体的」になるために、親ができる関わり方についてご紹介したいと思います。
子どもが主体的になる一番のポイントは、親が「課題を分離し、子どもの課題に踏み込まない」ことだと思います。 では具体的に、どうすればいいのでしょうか?
まず、何か課題がある時、これは「誰の課題か」を考えてみましょう。 たとえば、子どもが朝決まった時間に起きられない、子どもが忘れ物をする、子どもが勉強しない… これは誰の課題でしょうか? それは、その選択によってもたらされる結末を、最終的に引き受けるのは誰か?を考えれば分かります。
朝決まった時間に起きられない場合…遅刻して困るのは子どもです。 忘れ物をした場合…授業で困ったり、恥ずかしい思いをしたりするのは子どもです。 勉強しない場合…進路選択の幅が狭まって困るのは子どもです。
これらは、最終的に子どもが結果を引き受ける課題です。 つまり全部子どもの課題であって、親の課題ではありません。 このようにまず、「誰の課題か」を考えて、自分と子どもの「課題を分離する」ことが大事です。 その上で、子どもの課題に踏み込まないようにします。
子どもが朝起きられなくても、忘れ物をしても、勉強しなくても、親が「起きなさい」「これを持っていきなさい」「勉強しなさい」と言うのではなく、子ども自身に解決させるのです。
もし、親が子どもの課題に踏み込むと、どうなるでしょうか? 親は思い通りにならない子どもにイライラしますし、子どもはガミガミうるさい親にうんざりするでしょう。
うんざりするだけでなく、自分の課題を自分で解決しようという気持ちがなくなってきます。 そして、うまくいかないことを親のせいにするのです。
反対に、親が子どもの課題に踏み込まないようにすると、親のイライラは減りますし、子どもは自分で課題に向き合い、物事を他人のせいにしない主体性が育まれることでしょう。 ただし、これは放任とは全く違います。