円は対ドルで157円台前半、公示仲値で一時円安に振れる場面
(ブルームバーグ): 25日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=157円台前半で推移。シンガポールや香港などアジアの主要市場が休場で流動性が低い中、金融機関が外為取引の基準レートとする公示仲値の設定にかけて、一時円安に振れた。市場では午後に行われる日本銀行の植田和男総裁の講演に注目が集まっている。
スタンダードチャータード銀行の江沢福紘フィナンシャルマーケッツ本部長は、円安に振れたことについて「流動性がない中での国内実需による仲値に向けた単発の需給要因で、その分すぐに戻した」と説明した。
植田総裁の講演について江沢氏は、ハト派姿勢は先週の金融政策決定会合後の会見である程度消化されていると指摘。新たな材料が出てくる可能性は低いとした上で、「来年1月会合での利上げがあり得ることを示す発言が出ると、円高に振れやすい」と述べた。
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Daisuke Sakai