臨時国会、波高い幕開け 野党は首相の〝言行不一致〟に照準「とっとと逃げる…深い失望」
石破茂首相（自民党総裁）と野党の初めての対決の場となる臨時国会が1日、召集された。会期を9日までとする日程を提案した与党側に対し、野党側は審議時間が不十分だとして「押し切られては困る」（立憲民主党の笠浩史国対委員長）と反発。結果、首相指名選挙を行う衆参両院の本会議開始はずれ込み、波が高い幕開けとなった。 【写真】「裏金隠しの解散やめろ」投票箱の前で紙を掲げ強制降壇させられたれいわ新選組の大石晃子氏 「国会論戦から逃げず、課題に正面から向き合い国民の負託に応えることを強く要求する。9日間で閉じることはやる気がないのと同じだ」 日程案が諮られた1日の衆院本会議。反対討論に臨んだ立民の小川淳也幹事長はこう批判を重ね、政権への対決姿勢を強めた。 最終的に会期は採決で決まったが、7、8両日に衆参両院で代表質問、9日に党首討論を行うとする与党提示の日程については折り合えていない。野党は予算委員会での十分な質疑が必要と主張しており、受け入れられない場合は党首討論などの日程には賛同しない構えだ。 首相は、総裁就任後の記者会見で衆院選前の国会論戦の必要性に言及していた経緯があり、野党側は、さっそく露見した「言行不一致」に照準を合わせて攻勢を強めている。日本維新の会幹部は「首相に期待していた有権者も失望するだろう。内閣支持率の『ご祝儀』も望みにくいし、仮にあったとしてもそこが頂点ではないか」と語る。 立民の野田佳彦代表は「堂々と議論に向き合うタイプの政治家だと思っていた。とっとと逃げてしまうことに対して深い失望を覚えている」と記者団に強調した。（深津響）
