空き店舗を整備して設けた交流施設「みんなの公民館まる」＝焼津市栄町

　焼津市でコミュニティーづくりに取り組む一般社団法人「トリナス」が今月、10～20代の若者が自由に立ち寄れる交流施設「みんなの公民館まる」を同市の焼津駅前通り商店街内に開設した。子どもや若者が集い、“豊かな放課後”を過ごす居場所となる姿を思い描く。 　施設は同法人が運営する私設図書館「みんなの図書館さんかく」の向かいにあり、2階建ての空き店舗を購入して整備した。1階はフリースペース、2階は自習室やコワーキングスペースを設けている。 　フリースペースではゲームをしたり、飲み物を片手に会話を楽しんだりと思い思いに過ごすことができる。 　同商店街内には2020年まで市によって若者世代の交流拠点が設けられていたが、コロナ禍で事業が終了。民設民営での拠点の復活を目指し、同法人の土肥潤也代表理事（29）を中心に計画してきた。

若者が自由に立ち寄って過ごせる1階のフリースペース＝焼津市栄町

　施設では子どもや若者同士だけでなく、取り組みを支援する大人との関わりも見据える。習い事などに忙しい今の子どもたちを念頭に、土肥代表理事は「『道草を食う』ような感覚で、好きなことに夢中になれる場所になれば」と願いを込める。 　開館は週5日で、日曜が午前10時～午後5時、月～木曜が午後3時半～8時半。20～30代のスタッフが在駐する。問い合わせはトリナス＜電090（6099）3313＞へ。同法人は10月31日まで、静岡県のふるさと納税を通じて運営資金に充てる寄付を募っている。