ソフトバンクから3位指名を受けて笑顔を見せる富士大の安徳

　◆プロ野球ドラフト会議（24日） 　ソフトバンクは岩手・富士大の安徳駿投手を3位で指名した。 ■ドラフトをリアルタイム速報中 　地元の福岡県久留米市出身で、最速は151キロ。高い制球力も兼ね備える即戦力右腕は、指名を受けた瞬間にはともに見守った仲間から祝福を受けた後に、岩手県花巻市内の同大で報道陣の取材に応じ「やっぱり1番行きたいっていう感じはあった。自分が生まれて育ったところでプレーできることはうれしい。ずっと勝っていて常勝軍団というイメージがある」と満面の笑みを浮かべた。 　久留米商高では1年秋からベンチ入り。富士大進学後は3年春からリーグ戦に登板するなど経験を積み重ねてきた。3年時は全日本大学選手権のほか、明治神宮大会にも出場を果たした。富士大では主にリリーフとして活躍。球質のいい真っすぐが武器。秋季成績は6試合で19イニング、30奪三振・与四死球0と安定していた。 　女手一つで支えてくれた母の文子さんへの恩返しともなる。「お母さんがいたからこそ野球部もやっぱ続けてこれた。お母さんを楽にさせたい。お母さんを元気にさせたいから、自分も野球を頑張ってこれた。自分の野球人生はお母さんがいないとやってこれてない。本当に感謝してます」とうなずく。 　福岡県から遠く離れた岩手県での大学生活だっただけに、リーグ戦などは母に直接見てもらえる機会も少なかったという。それだけに「（母からも）『ソフトバンクに入ってくれたらうれしいな』みたいにずっと言われていた。お母さんや友達も見に来てもらえる」と東北で大きく成長を遂げた右腕は目標には「新人王」を掲げたが、九州に戻って大躍進を誓った。