伊藤万理華 NHK土曜ドラマ『パーセント』で主演「プロデューサーから手紙をいただいたのは初めて」
伊藤「このドラマで自分のことも好きになりました」
──撮影現場の雰囲気や共演者と印象に残っていることはありますか? 伊藤 由依ちゃん(和合由依)は初めてご挨拶したときに、パッと明るく照らす太陽のようでした。すごくフラットで明るくて、出会ったときからすでに緊張しないというオーラが出ていて、「あぁ、本物のハルちゃんだ、すごい!」と思いました。未来がハルちゃんを見つけたときと同じような衝撃で、初日にそれを体験できたんです。ハルちゃんがいて『パーセント』が始まっていったと思っています。 印象に残っているのは1話に出てくる劇団「S」での一人芝居によるオーディションのシーンです。私も、全くみんなのお芝居を見ず、撮影に入ったのですが、みなさんが魅力的すぎて、あのときの未来の表情は全部「素」です。「S」のメンバーも、映像作品でお芝居をすることが初めてだった人も多かったと思うから、その喜びが前面に出ているんです。純粋に、好奇心旺盛で、ワクワクしながら演じていることが伝わってきて、演じるうえで一番大事にしなきゃいけないのって、この光景じゃないかなと。オーディションシーンでより感じたから、すごく印象に残っています。 このドラマは全4話です。4話のドラマを3ヶ月かけて撮るという経験が初めてでした。毎日いい空気に、明るい気持ちで入れた現場です。皆さんのモチベーションが高く、この作品にすごく丁寧に向き合いたいんだという思いがあったからできた空気だと思います。 ──放送を楽しみにしている視聴者の方々へのメッセージをお願いします。 伊藤 誰でも間違えるし、失敗する。そういうときに、コミュニケーションの中で言葉を間違えてしまうこともあります。人と関わることで、すれ違いも多くなるという経験をしていない人はいないと思います。そんな間違いを直そうと伝えるドラマではなくて、そんな自分を肯定してあげようというお話です。たくさんの人に観てほしいです。 実際に3ヶ月の撮影期間中に、自分自身も間違えることがありました。その都度関わり方を反省したり、未来と同じ気持ちになったりした瞬間もあったけど、周りに寄り添ってくれる人がたくさんいたから、このドラマで自分のことも好きになりました。『パーセント』は、人と関わるということで、とても大切な思い出になった作品です。
ENTAME next編集部