【菊花賞・松末の特注馬】“出世レース”を完勝したへデントールの素質は見逃せない
◆第85回菊花賞・G1(10月20日、京都競馬場・芝3000メートル) 日本海Sを完勝したへデントール(牡3歳、美浦・木村哲也厩舎、父ルーラーシップ)は、初のG1挑戦でも素質の高さは見逃せない。 【データで見る】ヘデントールの血統、戦績 今夏は2勝クラスからのスタートだったが、町田特別を2馬身差で勝つと、続く日本海Sも好位から伸びて後続に3馬身半差。昨年の菊花賞馬ドレッツァも制した“出世レース”からここに駒を進めてきた。 もともと、新馬戦で皐月賞馬でダービーでも2着に入ったジャスティンミラノに0秒3差の2着。早くから能力の片りんを見せており、木村調教師も「もともと厩舎の評価が高い馬で、ダービーから逆算して春は作戦を立ててやっていました」と、ダービーへの出走がかなわなかったとはいえ、常勝厩舎のなかにあっても陣営の評価が高い一頭。G1は初めてだが、それを補ってもあまりある素質の持ち主と言える。 距離はもちろん初めてだが、同厩舎に所属した母コルコバードは5勝のうち4勝が2200メートル以上。メンバー全てが未体験の距離で、他馬が気にするならアドバンテージがある。1週前追い切りでは、美浦・Wコースで長めから追い切って6ハロン82秒7―ラスト1ハロン11秒8をマークし、年上のG1馬ジオグリフに併入という上々の動き。出来も整いつつあり、ラスト1冠奪取への期待感は高まる。
報知新聞社