久保凛が女子800メートルを制す 16歳がGPシリーズでデビューから3連勝/陸上
陸上・木南道孝記念(12日、大阪・ヤンマースタジアム長居)女子800メートル決勝で16歳の久保凛(東大阪大敬愛高2年)が2分5秒11をマークし、初優勝。GPシリーズはデビューから3連勝を飾った。男子100メートルは昨年の世界選手権代表の坂井隆一郎(26)=大阪ガス=が10秒20で連覇。男子400メートル障害は筒江海斗(25)=スポーツテクノ和広=がパリ五輪の参加標準記録(48秒70)を破る大会新の48秒58で優勝した。 16歳の快進撃が止まらない。高校2年の久保が、日本トップクラスの実力者が集うGPシリーズで3連勝。レース後には少し悔しそうな表情も浮かべた。 「勝ち切れたことはうれしいが、思うような走りはできなかった。次こそは高校記録(2分2秒57)を狙っていきたい」 スタートから400メートルまでを先導するペースメーカーすら追い抜く勢いでスピードに乗った。最後の直線で一時後続に並ばれたが、ゴール前で振り切り、「最後まで落ち着いて走ることができた」とうなずいた。 昨夏の全国高校総体を制して頭角を現すと、GPデビュー戦となった4月の金栗記念で田中希実(ニューバランス)に競り勝ち、優勝。今月3日の静岡国際では自己ベストの2分3秒57をマークした。 サッカー日本代表・久保建英(レアル・ソシエダード)のいとこ。母の日に好結果を残し、「帰ったら『いつもありがとう』と伝えたい」ととびきりの笑顔を見せた。 2028年ロサンゼルス五輪のホープは「まずは(6月の)日本選手権での優勝が一番の目標」と目を輝かせた。国内で実力を示し、世界へと羽ばたく。(鈴木和希) ■久保 凛(くぼ・りん) 2008(平成20)年1月20日生まれ、16歳。和歌山・串本町出身。小学生の頃はサッカー、潮岬中から本格的に陸上を開始した。東大阪大敬愛高に進学し、高校1年で臨んだ昨夏の全国高校総体で優勝。昨年8月の日・韓・中ジュニア交流競技会で初めて日の丸を背負い、優勝した。800メートルの自己ベストは2分3秒57。167センチ。