宮原知子と坂本花織が語らう『ファンタジー・オン・アイス』裏話「絆があるアイスショー」
【見飽きないバラエティとライブ感】 ーーFaOIは幕張、愛知公演のAツアーと神戸、静岡公演のBツアーがありますが、宮原さんはどちらにも出演されていますよね。各ツアーの間はどう過ごされていましたか? 宮原 私はいったん家に帰って事務的なことをやったり、時間があったので今回は浅田真央さんのアイスショーを見に行ったりしていました。あとはBツアーに向けて自分の身体を休めたり、Bツアーで滑るプログラムの復習をしたりしていました。 ーー坂本選手は各ツアーの雰囲気の違いを感じますか? 坂本 私は今年のAツアーを見ていないんですけど、みんながSNSにアップしている様子を見てAとBは雰囲気が全然違うなと感じましたし、それもFaOIの面白いところだと思います。だからもし自分がお客さまの立場だったら全然見飽きないと思いますし、Bツアーはどんな感じなんだろうという楽しみもあると思います。 ーー宮原さんはAツアーで歌手の安田レイさんとのコラボレーション『Not the End』を披露されました。いかがでしたか? 宮原 今まで滑ったことがないちょっとロックな感じが入った曲で、自然に音楽に乗って音との一体感を感じながら滑ることができました。すごく楽しかったですし、めちゃくちゃ燃えました(笑)。 ーーやっぱり生歌に合わせて滑るのは違いますか? 坂本 録音されたものとはやっぱり全然違いますね。音源をいただいてずっと練習していても、本番になるとアーティストさんも気持ちが上がってきてアレンジが入ったりすることもあるので、こっちも「おっ、アレンジきた!」と思いながら歌に合わせて変えてみたり。それもすごく楽しいです。 宮原 歌とのコネクションがあるので、同じ曲でも日ごとに違うというライブを感じながら滑っています。
【これぞアート...衝撃を受けた演技とは】 ーーこれまでのFaOIで印象に残っていることやエピソードなどはありますか? 宮原 ステファン(・ランビエール)とギャビー&ギヨーム(ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン)が続けて滑ったことがあって。その滑走順の時に、世界観がガラッとそれぞれの色になって、「これぞアート」というのを心から感じました。思い出のひとつとして強く残っています。 坂本 私は去年、コラボがなかったので出番が1部で終わって、そのあとはみんなの滑りを見放題だったんです(笑)。そこで見たパパダキス&シゼロンの『roses』は衝撃を受けました! 全身ブルーのつなぎの衣装を着たプログラムなんですけど、もうなんか......「うまっ!」って。 宮原 言葉が出ない。 坂本 そう。息を呑んだというか。『roses』だけは欠かさず毎公演見に行っていました。まばたきを忘れる美しさで、本当にすばらしいと思いました。 ーーせっかくの対談なので、お互いについてのエピソードはありますか? 坂本 お互いのこと~?(笑) 宮原 あ、チーズケーキ食べに行った! 坂本 食べに行った! 去年だよね? 宮原 そう、去年(笑)。 坂本 「モザイク(神戸ハーバーランドumie mosaic)」のところに「観音屋」というお店があるんですけど、そこのデンマークチーズケーキがすごくおいしいんです。だからさっとん(宮原)に「おいしいから食べに行こうよ!」って誘って。「おいしい、おいしい」と食べていたら秒でなくなるという。 宮原 「もうなくなった、やばい」とか言って。これなんの話?(笑) 坂本 氷上の話は少ないなあ(笑)。 宮原 ニースラ(ニースライド ※膝をついて滑る)が大変だっていう話はいつもするね。 坂本 そうそう。あと、スマホをポンと置いておいたら、勝手にインカメで連写して。 宮原 カメラロールを開けたら全然知らない写真がわーってあって。 坂本 それで次に自分のスマホを見たらさっとんの顔でカメラロールが埋まっているっていう。そんなことしかない(笑)。