平均宿泊数が東京・大阪・京都に及ばず「観光は点より線、周遊性向上を」…兵庫県政の課題
県観光振興課は、観光客が各地をピンポイントで訪れ、そのまま他地域へ流れる〈点の観光〉になっていると指摘。「観光地間の周遊が活発ではない」とする。
城崎温泉への特急列車、「もう少し便利になれば」
松葉ガニ(雄ズワイガニ)の漁が解禁され、城崎温泉では平日も浴衣姿の外国人観光客らでにぎわう。だが城崎温泉観光協会長で老舗旅館「山本屋」社長の高宮浩之さん(62)は、神戸や姫路とを結ぶ交通手段に頼りなさを感じている。
神戸市から車で城崎温泉を訪れる際、高速道路で最寄りのインターチェンジから降りた後、一般道路をさらに20分ほど走る必要がある。神戸や姫路方面から城崎を結ぶ特急列車も1日数本に限られ「もう少し便利になれば、もっと足を運んでもらえるのに」と惜しむ。
万博機に飛躍できるか
大阪・関西万博を前に、神戸空港では来春に韓国との間でチャーター便の運航が始まる。2030年の国際定期便就航も目指しており、兵庫の観光が飛躍を果たせるかは今が正念場だ。(田村創、古市豪)