古墳結び、観光名所に 小矢部・埴生、200メートルの遊歩道整備 気軽に散策、魅力感じて
小矢部市埴生地域の住民でつくる埴生地域文化観光活用推進連絡会と埴生地区自治振興会は、地元の大型古墳「関野1号墳」と関野2号墳を結ぶ約200メートルの遊歩道を整備した。古墳を新たな道で結ぶことで気軽に散策しやすい環境を整え、隠れた魅力に光を当てるのが狙いで、27日に関係者が現地を訪れ、路面の状況を確認した。 埴生地区には市内の古墳約60基のうち約40基が集中する。大型古墳は砺波地域を統括した首長の墓とされ、同市石坂の関野神社の下にある関野1号墳や周囲が公園となっている若宮古墳などが知られる。 両会は新たな遊歩道のルートを設定した後、6月下旬から草の刈り取りを行い、重機で整えるなどして幅約2・5メートルの遊歩道を完成させた。倒木処理に加え、水が路面にたまらないように「ヒューム管」を2カ所に敷設した。来月には遊歩道を示す案内看板を取り付け、来年度は路面に砂利や木材チップを敷き、木で作った階段も設ける。 今後、土地の所有者と協議を重ね、3号墳から8号墳の脇を通る遊歩道も設ける。地区全体の古墳を周遊可能な遊歩道を整え、観光スポットとして発信を強化する。連絡会の吉田外茂治会長は「古墳周辺の魅力を損なわないよう整備を進めることができた。地元の名所旧跡を訪ね歩き、見聞を広める契機になってほしい」と話した。