名古屋各地で「福は内」 ── 節分の豆まき行事にSKE48ら登場
2月3日は節分。節分とは、各季節を分けるという意味で、立春、立夏、立秋、立冬という季節の始まりの日の前日をかつては「節分」と言っていたが、その中で最も重要視されていたのが、旧暦の正月にあたる立春の節分であったため、立春の前日を一般的に「節分」と呼ぶようになったといわれる。名古屋市内の寺院でも様々な行事が行われ、SKE48のメンバーらによる豆まきなども行われた。 【動画解説】2月3日の節分にはなぜ豆をまくのか?
萬福院にはSKE48が登場
毎年、俳優やタレント、力士、スポーツ選手などの各界著名人が豆まきをし、開運厄除け祈願することが話題にのぼる節分会。「尾張中心恵方」と言われる寺院のひとつ成田山名古屋栄分院萬福院(名古屋市中区)では、SKE48の須田亜香里さん、大矢真那さん、矢方美紀さんが特別年女として、また角界から前頭二枚目の勢(いきおい)翔太関、元プロボクサーでタレントの薬師寺保栄さんが特別年男として登場。勢関は角界屈指とも噂される歌声を響かせ参拝客からは大きな歓声が上がった。 「福は内、福は内」という掛け声とともに豆まきが始まると多くの参拝客とファンが紙袋や帽子を手に押し寄せた。お寺によると「お不動さんの前では鬼も仏のように優しくなるので、「鬼は外」とは言わない」のだとか。
今年の恵方は西南西、名古屋では「尾張の恵方詣で」が最もご利益が多い
今年の恵方は申(さる)と酉(とり)の間で西南西。尾張地方における「恵方を守る観音様」は名古屋城を中心として、東が龍泉寺観音の「尾張四観音」、西が荒子観音(名古屋市中川区)、南が笠寺観音(名古屋市南区)、北が甚目寺観音(愛知県あま市)となっている。 その年の恵方に一番近い観音寺が「尾張の恵方の観音様」として参拝するともっともご利益が多いといわれ、にぎわう。大須観音も「尾張四観音」の中枢にあたる「中心恵方」として位置づけられていることと、交通の便が良いこともあって、毎年多くの参拝客でにぎわう。
大須観音の節分宝船行列は華やかなパレードが街なかを練り歩く
毎年、約10万人が訪れるという大須観音の節分会では、節分宝船行列の練り歩きも行われ、鼓笛隊や福の神が乗ったオープンカー、七福神が乗った神宝船などのパレードが名古屋一の繁華街である栄から大須観音までの道を練り歩き、道行く人に福を授けていた。その後、大須観音に到着し、福の神の笑い声と豆まきにより鬼が退散する、「鬼追いの儀式」が執り行われた。 大須観音(名古屋市中区)でも「福は内、福は内」の掛け声で豆まきを行う。これは、大須観音の寺宝が鬼のお面であり、伊勢神宮から譲られたと伝わる由緒あるものであるため、「鬼は外」という掛け声は禁句だという。見物客の70代の男性は、「毎年、節分には大須観音に福を授かりに参拝します。先ほど豆まきをし、ご祈祷も受けましたよ。福を授けてもらったので良い年になりそうです。」と話した。