「意図せず中止に…反省しています」 “不審な段ボール”中身は1万3000人分の署名 差出人は…
日テレNEWS
12日に奈良地方裁判所に“不審な段ボール箱”が届き、安倍元総理殺害事件の公判前整理手続きが急きょ中止された問題。段ボール箱の中に入っていたのは“危険物”ではなく、山上徹也被告(42)の刑の減軽を求める署名でした。段ボール箱の“差出人”に話を聞きました。 ◇ 取材に応じたのは、都内に住む斉藤恵さんです。 斉藤恵さん 「大騒ぎになってるみたいな動画のニュースが出て、びっくりして」 奈良地裁では12日、安倍元総理を殺害した罪などで起訴されている山上徹也被告が出席し、公判前整理手続きが始まる予定でしたが、“不審な段ボール箱”が届いたことで中止となっていました。 実はこの段ボールの中身は、山上被告の刑を軽くするよう求める団体を立ち上げた斉藤さんが送った、約1万3000人分の署名だったのです。 斉藤恵さん 「全く意図せず中止ということで、本当に申し訳なく思っています。ただ、なんで金属探知機が反応したのか、全く心当たりがなかったので」 段ボールは金属反応があったといいますが、斉藤恵さんによると「署名はクリップなどを使うことなくバラバラのまま封筒に入れ、段ボールに納めた」ということです。斉藤さんは、この段ボールを“雨対策”のためポリ袋に入れた上で、別の段ボールに入れ、さらに、しまりきらなかったため、粘着テープでぐるぐる巻きにしたといいます。 捜査関係者によると、段ボールは金属に反応するようなものが入っていないにもかかわらず、金属探知機に反応しました。 斉藤さんは、品名には「書類」と書き、差出人には自身の名前や連絡先を記載。届け先は、「奈良地方裁判所・山上被告」などとしたといいます。 捜査関係者は「一見して怪しい。その段ボール見たら本当に書類?と思う。さらに山上の名前、金属探知機にも反応する。地裁は大慌てになった」としています。 斉藤恵さん 「送る前に地裁に電話いれるとか、するべきだったと反省しています」 警察は、段ボールの成分やインクなどが反応した可能性もあるとみて捜査する方針です。中止された公判前整理手続きの日程は、まだ決まっていないということです。