檜山沙耶アナ結婚に“ガチ恋”勢が見せたオトナな対応、「恋愛ビジネス」で起きている変化とは?
元ウェザーニュースキャスターで現在フリーアナウンサーの檜山沙耶(ひやま・さや)さんが12月19日にテニスプレイヤーの西岡良仁選手と結婚したことを報告した。檜山さんはとりわけネット上での人気が非常に高いことから、この結婚報告もネットを大いに賑わせた。中には不穏な雰囲気の書き込みもあり、アイドルやアナウンサーについてまわる「恋愛ビジネス」の今後を思わせる出来事となった。(フリーライター 武藤弘樹) ● ネットで大人気の檜山さんが結婚 祝福と阿鼻叫喚で溢れるネット界隈 檜山沙耶アナウンサーはかねてからアニメやゲームなどのインドア趣味を公言していて、オタク寄りの男性……というか、昨今一部で言われる「弱者男性」的な層からの支持が厚かった。また、そのターゲット層を見据えたアイドル的なプロモーションが見受けられることもあったとの評もあり、結婚を「裏切り」と感じてしまうファンも出てきたようである。 なお、檜山さんの結婚について出ている記事は二パターンに分かれていて、「まずいやり方でファンを裏切った」とするトーンと「従来ファンも結婚を受け入れ、祝福している」とするトーンのものがある。どちらも一定の真実を含む部分はあるのかもしれないが、切り取り方次第で真逆の様相が見えてくる様子は単純に興味深く、またネット記事に接する際にはひとつの立場からその内容を鵜呑みにするのは危険であるという、教訓として受け止められた。 さて、筆者は檜山さんに詳しくなく、純粋にビッグネームの結婚を祝福する気持ちだが、そのご結婚を巡る世論を見ていると、「恋愛感情を利用したビジネスもそろそろ形が変わっていくのかな」という兆しが感じられたのであった。
● 「許せない」「不運だった」 著名人の結婚に対する世間の反応パターン まず状況のおさらいである。男女関係なく、異性から人気のある著名人の結婚はファンをざわつかせるのが常だが、檜山さんのご結婚が一部ファンの間で阿鼻叫喚の様相を呈しているのには、以下のような流れがあったからとの声もある。 ・12月2日にファンクラブ(年額9600円)を設立。 ・13日、かねてから交際が知られていた西岡選手と結婚していたことが文春によって報じられる。 ・19日、檜山さんが報道を認める形で結婚を報告。 これを受けて「結婚を隠してファンから高い会費をせしめていたのか」という不満が、ファンや外野の一部(あるいは外野を装ったファンかも)から出た一方、「文春リークのタイミングが檜山さんとファンの双方にとって不運だった」とする一歩引いた視点からの意見や、「結婚リーク後、自身の口からきちんと説明したのは誠実」と評価する声もあった。そして、その結婚を祝福する声がファンからも少なからずあったのであった。 当記事ではその結婚報告に至るまでの是非を論じるつもりはなく、ただ「そういった意見があった」と紹介するだけに留めておく。 さて、著名人の結婚とは妙なところがあって、自分が独身だった場合、推しの結婚はなぜかひどくこたえるものである。まさかその推しと自分が結婚する未来などあるはずもなかろうが、0.00001%くらいはあるかもしれないその希望が、推しの結婚をもっていよいよほぼ完全な0%に砕かれるからであろうか。それとも、まだ誰のものにもなっていないような安心感が“独身”にはあって、それゆえに独身の推しを推すことができるのであろうか。 アイドルやアニメキャラなどに本気で恋をすることは「ガチ恋」や「リアコ」と称される。ガチ恋勢でも推しにどこまで求めるかは十人十色だが、中には推しとの結婚を50%くらいはあるかもしれないと、いや100%結婚すると考えていたファンも必ずやいるはずである。