国別対抗戦 デビスカップファイナルズ ファイナル8

(左から)ダブルス時のヤニック・シナーとマッテオ・ベレッティーニ[画像/ゲッティイメージズ]

男子テニスの国別対抗戦 デビスカップファイナルズ ファイナル8（スペイン/マラガ、室内ハード）は24日、決勝「イタリアvsオランダ」が行われ、イタリアが2勝0敗で勝利し2連覇を達成し幕を閉じた。優勝に貢献した世界ランク35位のM・ベレッティーニ（イタリア）は会見で同1位のJ・シナー（イタリア）の人柄に言及した。 【動画】イタリア デビスカップ連覇の瞬間 同大会は8ヵ国（イタリア、オランダ、スペイン、オーストラリア、アメリカ、ドイツ、カナダ、アルゼンチン）が世界一の座をトーナメント形式で争う。試合はシングルス2試合とダブルス1試合で争われ、先に2勝した方が勝利となる。 今季、四大大会2勝をあげ、Nitto ATPファイナルズ（イタリア/トリノ、室内ハード）も制するなど大活躍の1年となったシナーを擁するイタリアは、準々決勝でアルゼンチンを2勝1敗で下すと、準決勝でドイツを2勝0敗、決勝でオランダを2勝0敗で破って大会2連覇を果たした。 初戦のアルゼンチン戦では、シングルス第1試合でL・ムセッティ（イタリア）が敗れたが、シングルス第2試合でシナーが、ダブルスではベレッティーニとシナーのペアが出場し勝利。チームを救い4強入り。 その後のドイツ、オランダ戦はベレッティーニとシナーがそれぞれシングルスで2連勝しタイトル防衛となった。 ベレッティーニは優勝後の会見でシナーの人柄に言及。イタリアチームにはA・ババソリ（イタリア）やS・ボレッリ（イタリア）などダブルスの経験豊富な選手を有していたが、アルゼンチン戦ではシナーとベレッティーニのシングルスプレーヤーを出場させた決断の裏側を明かした。 「まず、彼（シナー）は世界最高の選手であることを証明したと思う。そして、みんなも知っての通り、彼は地球上で最も謙虚な男だ。彼は、ATPファイナルズなど勝ち取ったすべてのものを、まるで勝っていないかのようにここに来たんだ。彼はチームに多大な敬意を示した。ダブルスでコートに立つ前に、彼はチーム全員にこの決定が正しいかどうか確認したがったんだ。これは特別なことだと思う。そういうのは心に残るんだ。もちろんテニスは素晴らしいけど、彼のコート外での行動が人々との関係を特別なものにしていると思う。そして、そのことこそが、今僕らが2つのデビスカップトロフィーを持っている理由なんだ」 ベレッティーニは昨年の優勝時、負傷で戦列を離れメンバーに選ばれていなくてもサポートメンバーとしてベンチ入りし、歓喜の輪に加わっていた。そのベレッティーニが評すほどにシナーの人柄や謙虚さは、多くの人を魅了しているのだろう。