ヤンキース ジーターは何故、引退するのか
米大リーグ・ヤンキースの主将を務めるデレク・ジーター内野手(39)が、12日(日本時間13日)、自らのフェイスブックで今季限りの引退を表明した。「2014年が、プロとして野球をする最後のシーズンになる。もう1度、世界一になりたい」など、思いを綴った長文の引退表明を、署名入りで公開した。 メッセージは瞬く間に、一般ファンの間でシェアされ、ツイッターなどでも拡散。この日は全メディアでも大きく取り上げられた。何故、ジーターは辞めるのか。 まず、本人も引退表明文の中で認めているのは、相次ぐ故障による体力的な限界だ。天賦の才能に恵まれた不世出の遊撃手も、今年6月には40歳を迎える。2012年10月のア・リーグ優勝決定シリーズ初戦で左足首を骨折。昨年は度重なる怪我に泣かされ、わずか17試合出場、打率.190に終わった。 「去年はタフなシーズンだった。多くの故障に苦しんだ。これまで簡単に出来ていたことや、いつも楽しくやっていたことが、苦痛になってきていることを感じていた。私が常に自分に言い聞かせていたことが1つある。野球が仕事のように感じ始めたら、それは、次に進む時なのだ」 ジーターは、ここ1ヶ月程前に、家族や親しい友人に引退の気持ちを打ち明けていたが、100%決心するまでは発表を保留していた。だが、「もう心は決まった。何一つ後悔はない」と、1995年から着続けてきたピンストライプのユニフォームに、20年目となる今季終了と共に別れを告げる決意を示した。 もう1つは、ヤンキースの“世代交代”の波が、押し寄せていることもある。2011年のポサダの引退を筆頭に、昨年限りで先発投手のペティート、抑えのリベラが引退。ヤンキースの生え抜きとして、長期に渡ってプレーし、黄金時代を支えてきた主力格が、相次いでユニフォームを脱いだ。『コア4』と呼ばれた4人の最後の砦、ジーターにも、その時がやってきたのだ。