北朝鮮 尹大統領の弾劾可決を報じず=朴槿恵氏の際は迅速報道
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮は15日午前9時現在、韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾訴追案が前日に国会で可決されたことを報じていない。 対外向けの朝鮮中央通信や内部住民向けの朝鮮労働党機関紙・労働新聞など全メディアが尹大統領の弾劾案可決や職務停止などについて沈黙している。 2016年に当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾案が可決された時とは対照的だ。朴氏の弾劾案は16年12月9日に可決されたが、約4時間後には北朝鮮の対外宣伝サイト「わが民族同士」がこれを報道。朴氏が大統領権限を喪失したことなどに関する朝鮮中央通信の記事も掲載した。 北朝鮮の報道が16年と異なるのは、南北を「敵対的な二つの国家」と宣言したなか、意図的に韓国と距離を置こうとしているためとの見方が出ている。 韓国を不必要に刺激しない方が得策との判断があるとみられる。背景にはウクライナに侵攻するロシアに大規模な兵力を派遣したなか、韓国側との軍事的な緊張が高まることを避けたい考えがありそうだ。 北朝鮮は3日夜に尹大統領が「非常戒厳」を宣言した際も1週間にわたり報じず、11日に報じた際も韓国と海外のメディアの報道を引用する大人しいものだった。
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