「もう一つ、二つレベルを上げていかないといけない」準V桐光学園の石橋ヘッドコーチが語る反省と収穫
12月28日、横山杯第24回全国ユース招待サッカー大会の1stTOP決勝が若松運動場で行われ、大会連覇を狙った桐光学園(神奈川)は帝京(東京)に0-1で敗れ準優勝で大会を終えた。 【フォトギャラリー】市立船橋 vs 桐光学園 惜しくも準優勝となった桐光学園。終始、帝京に押されながら、チャンスをうかがっていた。こうした劣勢に立たされても、粘りのある守備を担保に少ないチャンスをモノにするのが、桐光学園の強み。ある種、得意な試合展開でもある。しかし、この決勝戦に関しては強みを出しきれなかった。 指揮を執った石橋清一ヘッドコーチは「1対1でボールを奪う。攻撃なら相手をはがす突破の面で足りなかった。自分たちの攻撃の時間がなかったので、もうひとつ、ふたつレベルをあげていかないといけない」と反省と課題を口にした。 選手も同じ印象を持っていた。右サイドやトップ下をこなし、フリーキックが武器のMF伊藤壮喬(2年)は「疲労があるのは相手も一緒なので、こちらも気合を入れて試合に入ったが、強度、身体、1対1で負けてしまった」と振り返れば、DF杉野太一(2年)もまた「全員が最後までタフに戦えたことはプラスだったが、この試合では自分たちが求めている球際、守備の強度、運動量が、連戦のなか出せなかった。それはきょうだけでなく、これからの課題である」と語った。 その杉野は新チームのキャプテンになったばかり。「人間性の部分もそうだが、運動量もまだまだでプレーの質も低いのでもっとあげていきたい」と抱負を語った。 勝負の世界では『負けて得るものなし』と言われるが、必ずしもそうではない。石橋ヘッドコーチは、この大会を通じ「これまでなかなか試合に出られなかった選手や下のカテゴリーからあがった選手が通用したことなど新しい選手の発見ができた」と収穫を語っている。準優勝で終わったが、桐光学園は課題と確かな手応えをもって新しい年をむかえる。 (文・写真=佐藤亮太)