最初はまだ「クマに喰われていなかった」!遺体の「第一発見者」が告白…秋田でクマに襲われ死亡した男性が明かしていた「恐怖」
自分もそろそろ潮時か…
蓄えもなく、高齢になって体力が落ちてきて、これから先どうやって生きていこうか考えるものです。運よく日雇いの土方にありつけても、1日で6000円くらいなものです。単価の高いタケノコなら、数時間で1万円にはなる。 佐藤さんはその日の食い扶持さえあれば、すぐに家に帰って大好きな酒を一杯やりたい、そんな人なんです。今日を生きるのに精一杯だったのです。せめて私のところに寄ってくれれば一緒に山に入ったものを…悔やんでも悔やみきれません。 佐藤さんのこともあるので、私も山に入ることが怖くなりました。 若い頃の私は、クマの新しい糞があれば「より良いタケノコがあるから」と、さらに奥に進んでいくような、怖いもの知らずでした。でも、「そろそろ自分も潮時なのかもしれない」と思ってます。 これまで危険を承知で山に入ってきましたが、やつらの縄張りの中で武器も持たずにいるわけなのです。こちらが気が付くずっと前から、彼らはジーッと観察をしているのです。
いま「仲間」に伝えたいこと
命の駆け引きをしながら山仕事をすることは、もう割に合わなくなってきたのかもしれません。いつどこでクマに襲われるかわかりませんから。何かの拍子に笹が動いたり、パキンと枝の折れる音がしただけで、心底怖くなります。 佐藤さんも殺されて、私もこれまで何度かクマとやり合って、でももうそんなことできる体力も気力もない。佐藤さんには、「これまでご苦労様。あとはゆっくり眠って休んでください」と伝えたいです。 Aさんの独白は以上の通りだ。この5月、一人の男性が山で命を落とした。単なる遭難者ではなく、「仲間」として佐藤さんを悼む気持ちから、Aさんは本誌に話をしてくれた。心から佐藤さんの冥福を祈りたい。 ・・・・・ ここ5年ほど、秋田側の熊取平や田代平、岩手側の四角岳、青森側の迷ケ平など、三県の境界周辺では大型の個体の目撃例が増えていて、しかも、そのほとんどが赤毛だったという。いまも駆除されていない、佐藤さんと警官2名を襲ったクマは、本当にツキノワグマだったのか。 つづく記事『秋田の山中に出没した「人喰いグマ」の「ヤバすぎる正体」…! 報じられない地元の証言「どう見てもツキノワグマじゃねえ」「デカすぎる」』では、その実態について、詳報しています。
野田 洋人
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