【悲報】地元のおばあちゃんがつくる漬物や梅干しが6月に「道の駅」から消えてしまう!?「いぶりがっこも」
高齢や個人の製造者には設備投資が重い負担に
ーーこの法律はある意味必要でもあるけれど、行き過ぎると個人製造者を圧迫しますよね。この『食品衛生法』改訂について、どう思われますか? 「多くの方の口に入るものなので、ある程度のルールは必要だと思います。しかし、実際に個人で漬物の製造販売をされている方の多くはご高齢なんです。このような改正についていけず、そのままやめてしまう方が多いのが実情じゃないですかね。 制度の説明や許可取得の手続きについては、自治体のサポートが必要だと感じます。私たちの見える範囲での実感ですが、自治体によってもサポート体制の手厚さには、ばらつきがあるように感じます。設備投資の費用の一部を補助してくれるところもあるようですが、全国共通ではありませんから」 ーー確かに手続きって現役世代でも結構大変なものですし、許可要件を満たすためには金銭的負担もあるんですよね? 「そうです。許可要件を満たす設備を用意するための費用負担が、一番のネックだと思います。特に高齢の方にとっては、今から設備投資をしてまで営業許可を取ろうという気持ちにはならないのでは? この先、何十年もやろうという人ばかりじゃないですし。 漬物で生計を立てるまではいかないまでも、生きがいとして製造販売をしていたような方が、やはり設備面で対応できない状況は理解できます。そもそも直前まで改正を知らず、手続きを大変でやめてしまうという話も。これでは地域から愛されてきた味が失われてしまいますよね。私たちはそれを心配しています」
地域に伝わる技や味を守り引き継ぐ場として、共同製造場所をつくりたい!
ーーだから、梅ボーイズさんたちは個人の負担を軽くするために、共同製造場所を作りたいと考えているんですね? 「そうです。正直、採算が合うか、トラブル起きた時にどうするかなど課題は山積みですが、全国のおばあちゃんたちの培ってきた技術や、引き継がれてきた大切な食文化を途絶えさせてしまうのは悲しすぎる。だから、共同製造場所を作ってそこで製造を続けてもらえるようにしたいと考えています」 ーー具体的に共同製造場所をつくる計画は、現在どんな状況ですか? 「今いろいろと予定が進行中で、場所は愛知県知多市と神奈川県小田原市が候補です。現地の農家さんや酒蔵さんたちと協力させていただけることになり、面白いことができる気がしています。資金などについても、3月15日にクラウドファンディングをリリース予定。実現に向けて少しずつ、歩みが進んでいる実感があります」