「髭を剃らせろ」…Jブラジル人監督「お安い御用」と衝撃変貌、日本人と“馬が合った”英雄【コラム】
熱を帯びたトレーニング、のちの主軸選手たちの成長促進へ
ちなみに、セレーゾ監督の練習時間の長さは、鹿島界隈では有名だった。熱を帯びてくると、いつ終わるのか、先の見えない練習が続いた。これもまた時間に対する概念がちょっぴりアバウトな同監督ならではのエピソードかもしれない。 「ただ、そのおかげで当時、若手だった小笠原(満男)や中田(浩二)、本山(雅志)たちがかなり鍛えられました。彼らがのちにチームの主軸を担うようになっていったのは、セレーゾの指導のおかげでしょう。若手たちを成長させたいという熱意にあふれる監督でしたから」(鈴木強化アドバイザー) 13年から8シーズンぶりに鹿島の指揮を執ることになったセレーゾ監督は、第5節のセレッソ大阪戦に1-0で勝ち、J1通算100勝目を“最速”で挙げた監督の称号を得ている。J史上初の3冠しかり、記録達成は周囲より一歩先をいっていた。
小室 功 / Isao Komuro