アイドル出身イ・ジュン、サイコパスから大胆な“艶技”もこなす演技派俳優「7人の脱出」では復讐に燃えるクールな“不良”に
ある少女の死に関わった7人の悪人たちと彼らの罪を裁く謎の男マシュー・リー(オム・ギジュン)による壮絶なサバイバルを描いたドラマ「7人の脱出」(2023年)。同シリーズの続編を描いた「7人の脱出 season2―リベンジー」の最終話が6月3日に配信され、長きにわたるサバイバルゲームが完結した。この壮絶な復讐(ふくしゅう)劇に巻き込まれた7人であり、最後の最後までマシューと闘い続けたミン・ドヒョクを演じたのが俳優のイ・ジュンだ。今回は彼のキャリアを振り返りながら、本作での活躍ぶりを紹介する。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】敵同士のはずが…マシューとドヒョクのまさかのハグシーン ■アイドル活動×俳優業…“演技ドル” 現在36歳のジュンはソロ歌手のRAIN(ピ)がプロデュースしたボーイズグループ・MBLAQ(エムブラック)のメンバーとして、アイドルデビューを飾る。グループのメインダンサーを務めるかたわら俳優活動も積極的に行う“演技ドル”として、あらゆるメディアで活躍。2009年にはRAINが主演を務めるアクション映画「ニンジャ・アサシン」で主人公・雷蔵(Rain)の子ども時代役に抜てきされ、ハリウッドデビューを果たす。 また映画初主演を務めた「俳優は俳優だ」(2014年)では、一人の俳優の成功と挫折を通し、人間の欲望や芸能界の裏側などを描いたセンセーショナルな作品に挑戦した。同作ではマ・ドンソクらと共演し、ジュンは欲望渦巻く芸能界で壮絶な経験をする主人公の俳優オ・ヨンを熱演。さらに人気アイドルグループ在籍中にもかかわらず、劇中では大胆な濡れ場シーンも果敢に挑んだことが当時話題となった。その演技力が評価され、ジュンは本作で「第1回野の花映画賞」の新人賞を獲得した。 2014年に放送されたドラマ「カプトンイ~真実を追う者たち~」では、未解決連続殺人事件の犯人で通称“カプトンイ”を崇拝するサイコパスのリュ・テオを怪演。ユン・サンヒョンらベテラン俳優と共演する中で、おぞましい表情で抜群の存在感を示した。また同年12月には事務所との契約満了によりグループを脱退し、俳優活動に専念することを発表する。 ■除隊後もさまざまな作品に出演し、着々と知名度アップ その後、2017年10月に兵役に伴う軍入隊でしばらくの間は芸能活動から離れることに。2019年に除隊し、ラジオDJをはじめ近年では「静かなる海」「不可殺 -永遠を生きる者-」(ともに2021年)といった配信オリジナルドラマ作品などでも彼の活躍ぶりを目にする機会も多い。 演技派俳優として、さまざまな役柄に扮(ふん)する一方で直近に出演した韓国のバラエティー番組では彼の日常生活が注目を浴びた。 時間やお金を無駄に使うことを嫌うというジュンは超効率主義で、休みの日にもかかわらずタイムマネジメントをしながら動く一面を見せ、視聴者からは驚きを誘った。さらにジムには毎日通うと明かし、生活スタイルと同様に“無駄のない”肉体を披露している。 ■最後の最後までリベンジに燃える“不良青年”を熱演 そんな彼が出演する最新作「7人の脱出 season2―リベンジー」では、何度も死に直面しながらも間一髪のところで助かり、マシューへの復讐に燃えるドヒョク役を見事に務めた。シーズン1の最終話では、マシューに撃たれ瀕死状態だったドヒョクが、続編となるシーズン2の第1話で後の相棒となるカン・ギテク(ユン・テヨン)に救出され、マシューの罪を暴くために手を組むところから始まる。本シリーズを通して、ジュンは激しいアクションシーンも多く披露しており、不死身のギテクと共に次々と敵を倒していく姿も描かれている。 そしてシーズン2では、物語の重要人物“K”ことシム・ジュンソク(キム・ドフン)になりすまし、しばらくの間マシューを混乱させるなど、頭脳派な一面も多く見せた。さらに物語は終盤になるにつれ“マシューVSドヒョク”と言っても過言ではないほど、彼らの壮絶なバトルがすさまじいスピードで繰り広げられ、その展開には圧倒されっぱなし。 本シリーズでは視聴者を引き込むストーリー展開の中心にいたジュン。アイドルから俳優へとキャリアチェンジし、常にステップアップし続ける彼の活躍に今後も期待したい。 ドラマ「7人の脱出 season2―リベンジ―」は、Leminoで全話独占配信中。 ◆文=suzuki