ハリス副大統領の「マックでバイト経験」は本当に嘘なのか?
米共和党の大統領候補のドナルド・トランプは10月20日、選挙キャンペーンの一環として主要な激戦州であるペンシルベニア州のマクドナルドを訪れ、ドライブスルーの窓口に立ったり、フライドポテトを揚げるなどの仕事を体験した。彼はまた、カマラ・ハリス副大統領が大学時代にマクドナルドで働いていたという話は嘘だと主張している。 トランプのマクドナルドへの訪問は、ハリスが大学時代にマクドナルドで働いていたと発言したことを受けてのものだ。彼は最近、この件に固執しており、ハリスがそこで働いていたという証拠を示していないことから、彼女の発言は嘘だと主張している。 「私は今、カマラよりも15分長く働いた。彼女はここで働いたことがない」と、元大統領のトランプは20日、マクドナルドのドライブスルーの窓口で語った。 ハリス副大統領が最初にマクドナルドで夏のアルバイトをしていたと語ったのは、2019年に翌年の大統領選に向けて、民主党の候補者指名を争っていた際のことだったとみられる。ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙によると、ハリスは当時、ラスベガスで15ドルの最低賃金を求めるマクドナルドの労働者たちのストライキに参加していた。 「米国の象徴であるゴールデンアーチ(マクドナルドのロゴ)は今、人々の期待に応えていない」と彼女は当時語ったと報じられている。ハリスは今年の選挙でもこの件に言及しており、MSNBCのインタビューでも同様の話をした。ハリスの陣営は、彼女が1983年にハワード大学の1年生だった夏にカリフォルニア州アラメダの店舗で働いていたとNYTに語っていた。 ハリス陣営はまた、彼女がマクドナルドのいくつかのポジションで働いていたと説明し、その中にはフライヤーの担当も含まれていたが、その他の詳細については多くを明かしていない。彼女の陣営は、彼女がそこで働いていたという証言を提供できる友人や家族をNYTに紹介していないが、NYTはハリスが10代だった当時に、「ハリスがマクドナルドで働いていたことを覚えている」と話す人物を特定し、その人物が同紙に対して「彼女の母親も夏の仕事について言及していた」と語ったと報じている。 ハリスの話が「嘘だ」とされた理由 ハリスがマクドナルドで働いていたというのは嘘だという主張は、8月に保守系ニュースサイトの「ワシントン・フリー・ビーコン」が掲載した記事から広まった。この記事は、ハリスが大学卒業後に提出した就職の申込書や履歴書にマクドナルドでの勤務経験が記載されていなかったことを指摘していた。 ただし、彼女が就職を希望していたのは法務補佐官のポジションであり、その仕事とマクドナルドでの勤務経験の関連性は低いとその記事は述べていた。またこの記事は、ハリスがマクドナルドで働いていた可能性があることを認めながらも、公の記録にその詳細が記載されていないことや、彼女の陣営が詳細を提供しないことが、この話が疑問視される理由だとしていた。
Molly Bohannon