やなせたかし夫妻を描く来年NHK朝ドラ「あんぱん」ヒロインに今田美桜 最後の編集者が明かす秘話
’10年4月から「朝日小学生新聞」で連載された『やなせたかしのメルヘン絵本』の企画立案から関わり、やなせ氏が亡くなるまで携わった平松さんはこう振り返る。 「連載終了後、傑作選として16話を再掲載することになりました。そこにやなせ先生と交流があった16人の証言を入れることを思いつき、声優の戸田恵子さんや歌手のドリーミング、絵本作家の葉祥明さんらに話を聞きました。お会いした人はすべて善い人であり、話す言葉からやなせ先生を心から敬愛していることを確信しました。言い換えれば、やなせ先生自身が善き人であったということです」 成功の秘訣について、やなせさんはこう自己分析をしている。 「ぼくに言わせれば、70%が運。20%が努力で、10%が天分。ぼくがどれだけ漫画を書いていたとしても、そのよさを発見する人、本にしたいと思う人が出てこなければ駄目なんです」 アンパンマンの絵本を世に出してくれたフレーベル館の編集者と、アニメ化に尽力した日テレのプロデューサーに対して、終生感謝を忘れていなかったという。 人は決して自分ひとりでは生きていけないことを知る善き人だったからこそ、神様も見捨てなかったのだろう。やなせさんの作品は永遠のいのちを宿し、時空を超えて愛され続けていく。
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